新梅田シティ:「希望の壁」は「嘆きの壁」
大阪・梅田の複合商業施設「新梅田シティ」(大阪市北区)の一角に、四季の花が咲く巨大緑化モニュメント「希望の壁」を建設すると、建築家の安藤忠雄さん(71)らが17日、発表した。「希望の壁」は高さ9メートル、長さ78メートルで、壁面に植物のつるをはわせるステンレスネットと多数のプランターを配置、常緑性の植物や開花時期の異なるツツジやライラックなどを植栽する。9月末完成の予定。 普通ならもろ手を挙げて、賛成するビルの壁面緑化。しかし、新梅田シティの場合は、少し複雑だ。新梅田シティは、「里山」と「中自然の森」というテーマの2つの庭園があるのだ。そんな日本的な庭園に巨大緑化壁って、あうわけがない!!■「新里山」■大阪梅田中心部の一角にある「新梅田シティ」の北側約8,000平方メートルの公開空地に、日本の原風景である「里山」を手本とし、積水ハウス「5本の樹」計画に基づいた選定種を中心に植栽を行った施設です。いのちのつながりを実現し、様々な生き物が集まってくる「新・里山」は一般に公開された施設ですので、どなたでも都市の中で育まれている自然を体感することができます。都市の中に一般的な公園緑地を持ちこむのではなく、地域の気候風土とも融合する「新・里山」は、「自然軸の基点」として機能します。もうひとつの庭園は、■中自然の森■あたかも鎮守の森であるかのようにこんもりと繁った中自然の森は、直径70mという広さに約50種2,100本の樹木が育ち、その中には滝・せせらぎ川の流れ・池へと変化する水辺が造られています。 樹木の間を流れるせせらぎでは6月にはホタルが舞うなど水辺の生物が生息し、豊かな自然の営みが満ちあふれています。 「里山と鎮守の森という人々と関りのある、昔からの自然」という、きちんとしたコンセプトのもとに設計された、いい庭園だと思っている。枯れ葉などは、堆肥として使い、そのための、場所も、きちんと見せている。新梅田シティの中に2つのミニシアターが3階と4階にあり私はよく行く。映画の合間には、時間つぶしに、散歩する。この庭園を設計したのは、大規模造園の専門家・吉村元男氏。1993年に開業した同シティの庭園(約2万6400平方メートル)は、約1万5800本の樹木と水路などを配置し、都会のオアシスとして建設省(現国土交通省)後援の都市景観大賞を受賞するなど高く評価された。 そんなコンセプトを持って綿密に計算された庭園に、巨大な緑の壁面を作るという安藤忠雄のセンスが分からんわ。これでは、日本庭園に「薔薇もきれいですから植えましょう」というか、イングリッシュガーデンに「菊人形を飾りましょう」と言っているようなものだ。実際に、壁面には、ライラックが植えられるのだそうだ。里山と鎮守の森をイメージした庭園の間に、ライラックって、安藤忠雄のセンスが分からん・・・。_| ̄|○安藤忠雄は「これだけ大きな緑化壁は世界でも例がない。見た人が感性を磨かれるような存在になれば」と語ったと言うが、感性を磨かなければならないのは、誰?!庭園を設計した吉村元男氏は怒って■工事中止を求める仮処分■を出した。もし出来てしまえば、「希望の壁」どころか「嘆きの壁」になるわ。(ノД‘)■新梅田シティ:HP■・・・・・・・・・・・・・ ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。★2013年6月20日*関西人の好きな小さな「っ」*・・・・・・・・・・・・・・