ヴェルサイユの宮廷庭師★女性庭師
■ベルサイユの宮廷庭師:あらすじ■♪音が出ます!!世界一有名な宮殿の<秘密>がいま明かされる。17世紀のフランス。国王ルイ14世(アラン・リックマン)は、栄華のシンボルとしてヴェルサイユ宮殿の増改築を計画する。庭園を設計するのは、国王の庭園建築家アンドレ・ル・ノートル(マティアス・スーナールツ)。そして、彼と共に野外舞踏場“舞踏の間”を任されたのは、稀有な才能を持つ女性庭師サビーヌ(ケイト・ウィンスレット)だった。心に傷を負い、孤独に生きてきたサビーヌの人生に突然舞い降りた宮廷からの招待状。歴史と伝統の世界の中で、自分の人生の花を咲かせることができるのか?ヴェルサイユ庭園誕生の陰で、1人の名もなき女性が起こす愛と奇跡とは……。 人は誰も植物が好きで庭が好きだ。庭が持てないものは、鉢植えででも植物を身近に置きたがる。しかし、ヴェルサイユの庭は単に、庭が好きだからで生まれたのではない。■ヴェルサイユ宮殿■の建設よりも労力を費やされている噴水庭園には、宮殿建設の25,000人に対し、36,000人が投入されている。そして、その噴水にはルイ14世の三つの意図が込められている。★「水なき地に水を引く」ヴェルサイユには近くに水を引く高地がない。ルイ14世は10km離れたセーヌ川の川岸にマルリーの機械と呼ばれる巨大な揚水装置を設置し、堤の上に水を上げさせた。そして古代ローマに倣って水道橋を作って、水をヴェルサイユまで運び、巨大な貯水槽に溜め込んだ。こうして水なき地で常に水を噴き上げる噴水庭園を完成させ、自然をも変える力を周囲に示した。★「貴族を従わせる」ルイ14世は10歳の時にフロンドの乱で、貴族たちに命を脅かされたことがある。ルイ14世はこの体験を一生忘れず、彼は貴族をヴェルサイユに強制移住させた。 「ラトナの噴水」は、ギリシャ神話に登場するラトナ(レートー)が村人に泥を投げつけられながらも、息子の太陽神アポロンを守っている銅像と、その足元にある蛙やトカゲは神の怒りに触れて村人たちが変えられた像を、模った噴水である。ラトナとアポロンはフロンドの乱の時、彼を守ってくれた母と幼いルイ14世自身を示し、蛙やトカゲに変えられた村人は貴族たちをあらわしている。王に反抗をする者は許さないという宣言を示している。「太陽神アポロンの噴水」は、アポロンは天馬に引かれて海中から姿をあらわし、天に駆け上ろうとしているものを模った噴水である。アポロンはルイ14世自身をあらわし、彼が天空から地上の全てを従わせると示している。★「民衆の心をつかむ」ルイ14世は民衆の誰もがヴェルサイユに入るのを許し、民衆に庭園の見方を教える「王の庭園鑑賞法」というガイドブックを発行した。それには「ラトナの噴水の手前で一休みして、ラトナ、周りにある彫刻をみよ。王の散歩道、アポロンの噴水、その向こうの運河を見渡そう」と書かれている。民衆は、ガイドブックに従って庭園を鑑賞することで、貴族と自然を圧倒した王の偉大さを刷り込まれていった。夏、ヴェルサイユでは毎晩のように祭典が催され、訪れた民衆はバレーや舞劇に酔いしれた。 こうしてみると、単にガーデニングが好きな派手すぎな王様というだけではないのだなと思う。ヴェルサイユといえば■マリーアントワネット■を思うが太陽王と言われたルイ14世がパリ市内からヴェルサイユに宮殿を増改築する時の話で、アントワネットは登場しない。しかし、宮廷の中では、不倫や嫉妬心が渦巻いていて、面白い。主演のケイト・ウィンスレットは、こういう服装をさせたら一番かもしれない。しかし、あの恰好では、庭仕事ができない。大きく開いた胸など、虫に刺されるのでは・・・と心配だ。それにしても、フランスの宮廷の庭は、幾何学的で自然がない。庭園の中に自然風景の美しさを入れようとするイングリッシュ庭園の方が好きだ。・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・