テーマ:詩&物語の或る風景(1049)
カテゴリ:詩歌・名文
水塩(みずしお)の 点滴(てんてき)天地 力合わせ 沢木 欣一 『塩田』(昭和31)所収。 昭和30年代、いわゆる社会性俳句論議の中心部にいた作者が、 能登の原始的な揚浜式塩田を訪れての作。 なぎさ近くの塩田に海水をまき、炎天の陽にさらす。 単調な重労働をくりかえすうちに海水はしだいに濃くなる。 これが水塩。 それを鉄のかまにためて煮つめ、塩を得る。 したたる、水塩のしずくは辛酸の結晶。 一滴一滴に天地が力を合わせているのが感じられたのだ。 (▲その時見たユリ) 先日■ 能登半島■を旅行した際に、沢山の塩田を見た。 ■道の駅すず■では、塩作りの様子を説明してくれた。 焼けた浜を裸足で歩くのは、きついだろう。 21世紀というのに・・・と大昔から続く作業を見ながら思った。 先日買った「折々のうた」に冒頭の俳句が載っていた。 観光とは言え、塩田の作業を見るだけで帰るのは申し訳ないような気がして、塩を買い求めた。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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