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2017.08.05
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カテゴリ:八百八橋散歩
太平橋

天満堀川の最下流,堂島川に面する場所に架けられた橋。
第一次都計事業ではCアーチが架けられた。
中之島一帯はパリのシテ島を手本として一体感のある都市景観を創り出す。
そのため堂島川に注ぐこの場所にもアーチ橋が採用されたらしい。

昭和40年代の阪神高速建設・堀川埋め立てでは,最下流のこの橋だけ埋め立てずに残されたという。
(西横堀川の金屋橋のような状態)。
しかしそれも,昭和60年に行なわれた下水事業に伴う工事で撤去された。
撤去年が遅いこともあり,

親柱が4つとも残されている。
加えて先々代の橋の親柱も一つ残されている。
形式からして明治~大正時代のものであろうか。
『橋梁年表』では1902年(明治35)に木橋が架けられた記録がある。

太平橋(たいへいばし)■ 
 
天神橋の北詰を西に曲がると高速道路が横切っています。
それを過ぎると、堂島川の岸側に空き地が有ります。

空き地の中に石が2つ放置されていて「太平橋」・・・たいへいばしと書かれています。
これは、橋の欄干の柱となります。
この空き地部分が、大川から北へ延びていた天満堀川跡でここに太平橋が架かっていました。
この場所は、乾物問屋の古い土蔵が建っていました。

(▲天満堀川の少し下流にあるこの大阪天満宮の梅の印のある灯篭は乾物商が寄進したものだ。)
この辺りを菅原町と言って、大阪天満宮の近く菅原道真に因む名前で、江戸時代より乾物問屋が多い所でした。
川沿いで輸送に便利なのと、天満青物市場が近いのがその理由でした。
この地域は戦災に遭わなかったので、古い家が残っており、船場と違って町並みが残っています。
今は、高速道路や高層マンションが次々と建築され、この町並みもどのくらい見る事が出来るのかと思います。
天満堀川は、1598年に開削された古い堀川です。
(1600年に関ヶ原の戦いですのでご理解出来ると思います) 
この堀川は、江戸時代で現在の扇町公園辺りで行き止まりでした。
行き止まりの為、堀川は水の流れが無くゴミが溜まっていたと言われています。


1838年、天満堀川は北端から北東へ大川に向けて新たに堀川が開削されました。
(現在は、阪神高速守口線の下にあたります)
1600年代、太平橋の位置には橋は架かっていますが、古地図では「新橋」となっています。
そのひとつ北の橋が「樋上橋」です。
天満堀川が、大川と分岐する地点(太平橋辺り)に水門(樋)があった為だと思われます。
1600年代後半には「門樋橋」とあり、1700年代になって太平橋の名で呼ばれた様です。
あの有名な近松門左衛門作の『心中天の網島』で小春と治兵衛の道行で出てくる「堀川の橋」は、この太平橋と考えられています。
天満堀川は、昭和47年、1972年に埋め立てられましたが、太平橋はしばらくは残っていた様です。
それも、昭和60年、1985年に撤去されました。
天満堀川によって、現在の天神橋筋商店街や天満市場等、八百八橋の大阪は、その土地土地の形成やその橋の役割によって、作られていったと考えています。

(▲太平橋のあるところから「ばらぞの橋」が見える。)
大川の都島橋下流側から南西へ分岐し、綿屋橋上流側から南流して堂島川に合流していた。
南流区間では天満を東西に分ける境界でもあった。
現在はほぼ全てが埋め立てられ、大部分が阪神高速12号守口線や扇町パイパスの用地に転用されている。

もとは下流側から扇町公園付近まで(南流区間)の入堀だったが、大塩平八郎の乱で天満が壊滅的な被害を受けたため、窮民救済を兼ねて上流側が開削された。

*入堀*とは
**川沿いの蔵屋敷に直接船で多量の物産を搬入するため屋敷内には御船入という入堀を設けていた。**

高速道路を目印に歩いていてみた。
この道の横は、一段高くなっている。
これは天満堀川の跡だと思うのだが、確認しようがない。

▲天満から堂島川を見る方向にこの草地がある。
道端で、ここだけ低くなっているのも怪しい。

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Last updated  2017.08.11 00:14:04
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