テーマ:チープシックな暮らし(62)
カテゴリ:チープシック
無学な職人から作られたもの、 遠い片田舎から運ばれたもの、 当時の民衆の誰もが用いしもの、 下手物(げてもの)と呼ばれて日々の雑器に用いられるもの、 裏手の暗き部屋々で使われるもの、 彩もなく貧しき素朴なもの、 数も多く価の廉きもの、 この低い器の中に高い美が宿るとは、何の摂理であるうか。 「柳宗悦・雑記の美」より ■器の縁に酒を注ぐための注ぎ口が付いているもの。■ 一合ないし二合程度の量を入れることが出来る、鉢状のものやコップのようなものなどさまざまな形状がある。 現代では徳利の代わりに使用され、瓶から一度酒を注いでおき、片口から盃に注いで飲むのが一般的な使い方である。 日本酒の器以外にも用いられる日本の伝統的な食器である。 この器も前回紹介したのより少し小さい(直径15センチ) (前回の片口は直径22センチ)。 実家では、一升瓶から一度酒を注いでおき、片口から盃に注いで飲む時に使っていた。 (▲直径15センチのなます皿と並べてみた。) また、徳利を使って燗をする時に、 一升瓶→片口→徳利と使っていた。 昔は大家族が普通だし、冠婚葬祭を家で行っていたので、必要な器だった。 裏手の暗き部屋々で使われるもの、 彩もなく貧しき素朴なもの、 この片口に美が宿るという柳宗悦の言葉に膝を打つ思いだ。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.04.10 22:34:54
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