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臨床の現場より

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カテゴリ:医療報道
 2007.8.4のエントリー(http://plaza.rakuten.co.jp/otohkmd/diary/200708040000/)で、「ブランド医師結集で再生 新院長が人脈をフル活用」 というニュースを取り上げました。内容を要約すると、以下の通りです。

佐野市民病院は、年間八億-十億円の赤字。二十九人いた常勤医は一方的に減り続け、今年三月には残っていた常勤医師八人が全員退職するという異常事態に陥った。四月に就任した福光正行院長は、人脈を最大限駆使し医師勧誘作戦で、知名度の高い非常勤医師を集め、経営改善、患者の呼び戻しを図った。 経営危機が続いている佐野市民病院に患者が戻り始めた。

 これに対するhead&neckの意見は、

 いわゆる診察費や医師の待遇等の経済の問題がごっそり抜け落ちているということです。日本の保険制度では、新米医師が診察しても、カリスマ医師が診察しても値段に変わりはありません。さらには、一日に診察できる患者数は限られていますから、この方向性は病院の赤字回復に直結していないどころか、予約制を導入することによって、さらなる赤字を抱える可能性もあるのです。院長先生の人脈と説得で有名医師が集まっても、十分な待遇と設備を提供できなければ医師は去っていきます。常勤ではなく非常勤医師に有名な医師が名前を連ねるところにからくりがありそうですが、長続きするかどうかを見守りたいところです。
 もし、この病院が今の方向性で失敗したときにマスコミに記事にして欲しいのは、こういったすばらしい医師を確保し続けることの困難さ、そしてそれが出来ない日本の制度の矛盾です。しかしながら、これまであまりそこのところを掘り下げた報道にほとんどお目にかかったことはありません。
 逆に、この病院の方式が成功して、病院が黒字に転換したならば、やはり医師確保の秘訣、内情等を、色眼鏡のかかっていない正確な情報として報道していただきたい。

 というものでした。

さて、毎日新聞 2007年11月9日より。

佐野市民病院の経営問題:指定管理移行、市が条例提案見送り /栃木
 ◇決算2億5884万円損失報告

 佐野市は8日、同市民病院の今年度医業収益が予算を大きく下回り、2億5884万円の損失が見込まれることを市議会全員協議会に報告した。同市は今年度当初予算で、過去最大の9億2500万円の運営費補助金を赤字補てんのために計上したが、さらに損失相当額を12月補正予算に追加する。同病院は指定管理者制度への移行による経営立て直しを目指しているが、制度導入のための条例改正案の12月定例会への提出は、9月定例会に続き見送られることになった。
 佐野市民病院の今年度病院事業決算見込みによると、医業収益が予算を3億4659万円割り込み、医業外収益を加えた事業収益全体でも予算を3億5181万円下回ることが確実となった。これに対し、事業費用は対予算比9296万円の減で、純損失は2億5884万円と見込まれる。
 最大の誤算は、医師不足による入院収益の落ち込み。予算では1日平均の入院患者数を130人と見込んだが、上半期実績は68人にとどまり、通期の収入は予算を3億1219万円下回る見通し。
 一方、条例改正案の提出見送りは、指定管理者候補の都内の医療法人との事前協議が整っていないため。佐野市は当初、来年4月の同制度への移行という目標から逆算し、9月定例会での関連条例改正、12月定例会での指定管理者の議決--との移行行程を示していた。
 この日の全協で、市側は法人側との交渉状況について「細部を詰めており、話せる段階ではない」(総合政策部)と述べ、なお合意に達していないことを明らかにした。赤字拡大に加え、作業スケジュールの遅れで、議会内には移行目標の実現を不安視する見方も浮上している。

 ・・・予想通り、更に2.5億円の赤字増大ですね。皆さんはどう思われますか?
 常識で考えると、入院治療を担う常勤医師の待遇を良くせずに、外来診療のみを行う非常勤医師を増やしてうわべのブランドを装っても、病院の経営がよくなるわけは無いのです。
 この病院の行く末を注意深く見守るべきだと思うのでした。





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最終更新日  2007.11.20 20:53:33
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