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臨床の現場より

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head&neckももはや40をすぎ、青春時代は遙か彼方の遠い昔となりましたが、たしかにそうよばれる時期を過ごしていたのは覚えています。今回からは滅多に書かないhead&neckの学生時代の恋のお話です。

 大学2年の夏、私は21歳、彼女は19歳でした。
 一年浪人したあとに医学部に入学し、一年間の一般教養を学んだ後にやっと解剖という医学の勉強が始まった、そんな時期です。医学生とはいえ、知識は全くの素人同然でした。高校生の時に無かった自由な時間が有り余るほど手に入り、人並みな学生生活を満喫していました。 当時、私の通っていた大学は単科大学、つまり医学部しかありませんでした。そのころの学生比率は男8女2といったもので、ほとんど男子校のようなものです。いきおい、男子学生たちは学外の同年代の女子学生に出会いを求めることが多く、私の場合も似たようなものでした。
 出会いは、いつも突然です。当時私が属していたサークルに、彼女も何気なく入ってきました。皆でバーベキューに行ったり、海に遊びに行ったりした夏も終わる頃、お互いに恋に落ちました。
 今のように携帯電話のない時代では、次にいつ会うか約束し、時間を気にしながら待ち合わせをしていました。私はいつも約束の時間よりも5分早く待ち合わせ場所に到着する癖がありました。町中の人通りの多い交差点で、信号が赤から青に変わり、こちらに渡って来る人ごみの中に彼女の顔を見つけるのがこの上なく幸せな瞬間だったのかもしれません。几帳面に時間通りに待ち合わせ場所に現れる彼女は、私を見つけるとはにかんだように横目使いに左手を挙げるのです。
 左利きの彼女と、右利きの私は、立ち居地が決まっていました。彼女は私の左側、私は彼女の右側で過ごしました。聞き手に荷物や食べ物、飲み物を持って、空いている手はお互いの掌に着かず離れずと言うのが自然なポジションでした。
 彼女は、近くの看護短大の学生でした。勢い、話題も共通なものが多く、気まずい沈黙などはほとんどないままに秋になり、冬がやってきました。このまま、彼女と美しい四季を一緒に過ごしてゆきたい、そう思っていました。お互い大学生活をこなしつつ、余暇をお互いのために使い、時間を共有するという付き合いを初めて経験するということもあり、大人の恋愛としては私にとってこれが初恋だったのかもしれません。ずっとずっと、そんな時間が続いてゆくと何の疑いもなく、信じ切っていました。若い日の、あまりにも純真で、無邪気な感覚でした。

次回につづきます。





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最終更新日  2010.09.10 22:54:55
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