これが・S君
S君は、自営業(運送業)を営み新たに電気屋を始めるために現在奮闘中です。S君からは、いわゆる独立、起業色とでも言いますか、それとも匂いといったほうがわかり易いでしょうか。それと仕事をする人間の感じみたいなもの(うまく言えません)そのようなモノが彼からはまったく感じられないのです。私は求職者ですが起業、独立といった言葉は数年前から頭の中にあります。そのテの書籍も読みあさりました。ビジネス書のたぐいもそれなりに読んできたと思います。実際みなさんもそうだと思います。ただ、S君はそれらの本の殆どを読みません。例えば、『マーケティング』なんて言葉、S君は言葉は聞いたことがあるけど、実際の意味は知らないって言ってました。でも、自営して生活しているのです。多分マーケティングなんてのも仕事の中で知らず知らずのうちにやっていると思います。そういうことだよって言ってあげれば、ああ、そんなことなら仕事でいつもやってるよ、と返ってくるハズです。でなければ今の彼の生活は成り立っていません。ビジネス用語的な言葉を並べて理論武装している人をこれまで沢山見てきました。もしかしたら私も人から見ればそのひとりだったかもしれません。商談の際、食事、お酒の席、・・営業論や経営論、してもいないのに起業論、その他いろいろ論、なんか評論家もどきで熱弁して議論?していました。S君とは仕事のことで議論したことありません。ふ~ん、へぇ~、それでいいんじゃない?・・・お互いがこんな感じです。もちろん、友人ということもあるでしょうが、私自身消化不良といったこともありません。本には載っていない何かをS君は持っています。