さんぽ
明日、明後日と仕事が休みの為に、単身赴任先からさっき(夕方6時半頃)我が家に戻ってきました。この時間になると、もう家の明かりが、チラホラするようになりこれからますます夜が長くなるな~なんてゆうちょうなことを考えての帰宅でした。ところが、家の電気は真っ暗!「あれ!誰もいないのかな?」「あっ!そうだ!ばあちゃん横浜なんだ!」留守番役のおばあさんは、三日前(土曜日)に何を思ったのか急に妹の嫁ぎ先に、「行きたくなったから、行って来る」とかいって、そそくさと出かけて行って留守だったのを思い出したのでした。家内はまだ仕事先から、子どもも学校の部活でまだ帰っていない様子です。「そうか、誰もいないんだ!」と思いながら車を降りようとしていると「キャン、キャン!キャン、キャン!」やけにうるさくキューが吠えます。「わかった、わかった、わかったから吠えるなよ!」キューは誰にも散歩に連れて行ってもらえずに、私が帰ってくるのを待ってましたとばかりに泣き叫びます。「しかたない!出かけるか!」「キューよ!今日はどっちに行こうか?」なんて独り言のように、犬に話しかけながら鎖を散歩用のものと交換している最中にも、キューはもう待ちきれない様子で「ピョンピョン」飛び跳ねてじっとしていません。「まてよ!そう、あわてるな!」そう言いながら鎖を取替え終わるか終わらないうちに走り出そうとします。それを制止ながら「ほらほらゆっくり!ゆっくり!」と決して走ろうとしない私です。そんな感じで私と愛犬Q(キュー)の散歩が始まるのです。散歩に出かけるのがうれしくて仕方のないキューは、初めのうちこそ、ガンガン私を引っ張って行くのですが、何回か所定の位置でマーキングをして落ち着いてくると(いや、疲れてくると)私の顔を時々見ては、「もう帰ろうよ!」とでも言いたげに仰ぎ見るようになります。そうなるまでには、約一時間半くらい歩きます。今日はいつもと違うコースを開拓してみました。普段は行ったことのない所を歩いてみようか?キューにそう話しかけると、息子が通う中学校までいってみよう。そう思いいつもとは逆の方向に歩き出したのでキューはちょっと面食らったように私を見ましたが、心を察してか、ぐいぐい引っ張り始めました。「おにいちゃん!こないかな!」と、途中で息子に会うことを多少は期待しながらの散歩でしたが、中学校にたどり着いても息子には会えませんでした。「まあ、いいか!別な道を帰ったかな?」いつもはこの道は車でしか通ったことがない道です。こうして歩くといろんな発見ができて結構楽しいものだと思います。結局息子とは会えませんでしたが、久しぶりに近所を歩いてみると新たな新鮮さを感じたりもします。時々はこうして犬の散歩を兼ねて家の周りを散策するのも悪くないと感じました。そして家にたどり着いた時には、我家の明かりが点いていました。「おや!おにいちゃんが帰って来ている様だね!」もう、キューはくたくたのようで、そんな話は「馬の耳に念仏!」とでも言いたげに自分の小屋(ねぐら)にスタスタ入っていきます。「キューよ!今日はお疲れさん!」また明日散歩に行こうな!