日本が世界一! キューバ撃破でWBC初代王者に
王貞治監督率いる日本は20日、国別対抗戦「ワールドベースボールクラシック(WBC)」の決勝戦でアマチュア最強軍団のキューバと対戦。初回に4点を先制するなど5回までに6点を奪えば、その後キューバに1点差に詰め寄られたものの、9回にイチロー外野手(マリナーズ)のタイムリーなどでキューバを突き放し、10-6で勝利。メジャーリーガーが初めて参戦した真の「世界一決定戦」で見事初代王者に輝いた。 日本は初回、キューバ投手陣の制球難に付け入り1死満塁から5番・多村仁左翼手(横浜)の押し出し死球、さらに8番・今江敏晃三塁手(ロッテ)のタイムリー二塁打などで4点を先制する。その裏、先発の松坂大輔投手(西武)がソロ本塁打を浴び1点を返されたが、5回に打線が奮起。イチローの二塁打を足がかりに無死一、三塁のチャンスから多村の内野安打で1点を追加、1死後に小笠原道大一塁手(日本ハム)の犠牲フライでリードを5点に広げた。 しかし中盤からアマチュア最強のキューバも反撃開始。6回に川崎宗則遊撃手(ロッテ)のエラーからチャンスを作ると、2番手の渡辺俊介投手(ロッテ)を攻略し2点を奪う。さらに8回にはフレデリク・セベダ左翼手が3番手・藤田宗一投手(ロッテ)からレフトスタンドへ2ランを放ち、日本のリードを1点差に縮めている。 6回以降、キューバに無安打に抑えられていた日本は9回、1死一、二塁のチャンスでイチローがライト前へヒットを放つと、二塁走者の川崎が捕手のタッチをかいくぐり間一髪でセーフ。さらにその後も代打・福留孝介(中日)の2点タイムリーと小笠原の犠牲フライで得点を2けたに乗せた。 8回途中からマウンドに上がっていた4番手の大塚晶則投手(レンジャーズ)は、9回裏にキューバ打線につかまり1点こそ許したが、2死一塁からキューバの主砲ユリエスキー・グリエル二塁手を空振り三振に仕留め、王監督が率いる日本は世界から16の国・地域が集まったWBCの初代王座に就いた。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E 日本 4 0 0 0 2 0 0 0 4 10 10 3 キューバ 1 0 0 0 0 2 0 2 1 6 11 1 [投手]勝:松坂大輔(3-0) 負:ロメロ(2-1) S:大塚晶則(1S)[本塁打][キューバ]パレ1号ソロ(松坂大輔)・セペダ2号2ラン(藤田宗一)[試合時間] 3時間40分 [観客動員数] 42,696人