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カテゴリ:物語
⑦
・・・俺は脱皮して体を新調した。godに会うためには身ぎれいにしなくてわ。すっかりその気になっているのではないか。俺は木の枝に巻き付いたりして体を鍛えた。体をとぐろににして、トランポリンのように飛び跳ねる練習もした。 俺が木の枝の上で休憩しているところにmoguが穴から顔を出した。きょろきょろと俺を探しているのだろう。・・・ (snake) moguここだ。 (mogu) わあ、そんなとこで何やってるんですか。 (snake) お前、俺の体の色何色に見える。 ・・・俺はあのsamaelの羽のように太陽の光に輝いて美しい色をしてるのではないかと思った。そうであるなら大勢の生きものの前に立った時も尊敬されるというものだ。・・・ (mogu) 何色と言われても。こっちは日の光の中でははっきり見えないんですよ。それより早く降りてきてくださいよ。 (snake) あいよ。 ・・・俺は体操選手のように、何回か体を回転させて着地した。・・・ (mogu) ずいぶん派手なことしますね。 (snake) お前もすっきりした顔してるな。 (mogu) 今日は久しぶりの休みなんで、それでミミズの干しものと丸虫の煮っころがしを持ってきたんですよ。それからですね、これがあのedenの中央に落ちていた実なんですがね。 (snake) 例の木の実なのか。 (mogu) そうじゃないのですがね。その近くの木なんですよ。 (snake) なんか腐ってるようではないか。 (mogu) そうなんですよ、腐りかけて地面に落ちていたやつを拾ってきたんですよ。まあ一つ食べてみてください。その長い舌を出して、舌で転がすように食べるのですよ。 どうですいい感じでしょ。 (snake) 食べ慣れない味だな。 (mogu) これはブドウでね、ちょうどいい具合に腐って、酒みたいに酔うんですよ。 (snake) ふーん、酔っぱらうね。それでhitokataとあの木のことは何かわかったのか。 (mogu) たしかに別の木がありましたし、hitokataがいましたよ。 (snake) それでどんな様子だった。体に毛はあったか。 (mogu) さあ、こっちは明るいとこは苦手なんでよく見えなかったですよ。まあ物欲しそうに木の実を見ていましたがね、mogubossから危ないからhitokataにはあまり近づかないように言われてるんで、それ以上は分かりません。 それより、ミミズ食って、うまいですよ、今日はせっかくの休みですから酔っぱらいましょうよ。 (snake) そうだな、食うか。 (mogu) いやですよ、そんな浮かない顔して、こんどその木に案内しますよ幅広のモグラ穴ですからsnakeさんでも十分通れますよ。 ・・・moguは酔っぱらって帰っていった。そんなに酔っぱらって大丈夫かと言ったら、穴に入ったらどこででも寝れますからと言って、俺の頭をぺんぺんして千鳥足でさよならした。・・・ ・・・あたりは暗くなっていた。俺はまた木に登って酔いを醒ました。昼の天の大きな穴が閉じて、かわりに小さな穴から光が漏れていた。夜の風が気持ち良い。こんなことなら酒を飲むのも悪くない。 暗闇の中に鳥影が浮かんだ。samaelだ。 お前なんかに用はない、あっちへ行け。 せっかくの気分をこんなやつに壊されたくない。 そういいなさんな、snakeさん、今いい気分になっているのでしょ、それは私のおかげなのですよ。 何を言ううか、だれのおかげだって。 わたしがあの木を植えたのです。 なんだって。 幸福の樹、いい気持になるでしょ、食べすぎに注意ですがね。・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.16 15:44:20
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