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2024.06.18
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カテゴリ:物語

・・・samaelは俺の頭の中で相変わらず喋っている。酔いのせいか、慣れたせいか、あまり気にならなくなっている。
 godはhitokataには体に毛があって、そこに「ヲコ幻想」というものを隠していると考えている。
 なんだその「ヲコ幻想」というのわ。
 hitokataの女と男の話し。snakeさん、あなたたち生きものではメスとオスの話し。
 そんなもの、自然のprovidenceのことではないか。
 あなたたち生きものにとっては自然本能。しかしhitokataにとってはそうでないらしい。自然本能から変形したものが「ヲコ幻想」となっている。
 それならそれでいいではないか、あいつらは俺たちとは違っているのだから。
 ああ、眠くなってきた。
 それがgodのdivineの愛、それの妨げになる。そう考えて悩んでおられる。
 すっかり西の方の明るさも消えて、空を見上げると天の小さな穴の光だけになっている。
 おや、天の穴から水が落ちてきた。雨だ。
 おれが頭の中でいうよりも早く、samaelがぎゃーと声を出した。
 俺はその木のほうを見た。samaelが木から降りるというよりも、転げるように落ちた。
 天の小さな穴の光はすべて消えて、その穴から水が一斉に落ちてきた。凄い勢い。
 俺は木から飛び降りて、川に向かった。天からの水には川に入るのが一番である。
 雨にけむってここからsamaelの姿を確認することはできなかった。・・・

・・・あくる日は目に染みるような光で満ちていた。おれは食事を済まして草陰で休んでいた。そこへmoguがやってきた。・・・

(mogu)
 やあ、きのうはすごい量の水が落ちてきましたね。だれかが天でバケツを蹴とばした。それで天の穴という穴から落ちてきたんじゃないですか。こっちもだいぶ被害を受けましたよ。

・・・moguの毛が乾ききらないで、日に当たって光っている。・・・

(snake)
今日は穴の修理なんかで忙しいのではないか。

(mogu)
 そうなんですがね。昨日の雨のときに闖入者がありましてね。あの変な鳥ですよ。snakeさん昨日あの鳥がここにいたのでしょ。

(snake)
そうだ、あの木にとまってまた俺の頭の中に入りゃがった。あの水の時たしか木から落ちたよ、川に流されてしまったのではないかと思ったよ。あいつは空は飛べても泳げないだろうから。おぼれ死んだのならいい気味だろうとね。それが違ったということか。

(mogu)
 そうなんで。そいつはこっちの穴に入り込んできたということ。死にそうな顔をして、体をがたがた震わせながら。

(snake)
 そうだったのか。なんでそっちの穴なんかに行ったのだろう。それで今はどうしている。

(mogu)
 奥の方で寝かしてますよ。高熱で、何かうわごとを言ってるんですよ。

(snake)
 弱っていやがるのか。

(mogu)
 そうなんです。それでmogubossがsnakeさんと関係ありそうだから知らせてこいと、というわけでこっちが来たのです。

(snake)
 まあ知らせてくれてありがとうよ。

・・・様子を見に行って、なんなら尻尾で絞め殺してやる。・・・





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最終更新日  2024.06.18 22:32:08
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