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2024.08.17
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カテゴリ:物語

(hebi)
 げろげろごちそうさん。葦の陰で聞いていたんだが、hebi退治するとかhebi獲りを売るだとか威勢のいいこと言ってたな。お前を俺が喰ってしまえばそんなことできないぞ。

(kaeru)
 わあ!hebiだ。ここはあのsnakeの縄張りではないのか。なんで別のがいるんだ。

(hebi)
 snakeだと、あいつは地上げ屋god一味から追われて尻尾を巻いて逃げ出したっていうじゃないか。今日からここは俺の縄張りさ、それをkaeru野郎に大きな顔をされてはたまらんな。

(kaeru)
 snakeさんはまだここにいますよ。

(hebi)
 ここにいるだと、俺は何日も見ていないぞ。

(kaeru)
 そうなんですか。

(hebi)
 ここにいるなら案内してもらおうか、あいさつしなくてはな。

(kamekou)
 あれもう帰ってきたのですか、掃除はまだ終わってないですよ。

(kareu)
 そうじゃないんだ。こちらの方がsnakeさんにあいさつしたいんだって。

(hebi)
 うるさいどけ。お前は後で喰ってやる。
 おいsnakeおまえは地上げ屋god一味に追われて逃げたのではないか。まだこんなとこにいたのか、なんだその変な被り物は、god一味が怖くてそんな恰好しているのか、笑わせるな、頭隠して尻隠さずではないか。

・・・テリトリに入ってきたやつは追い返さなければならない。それは生きものの定め、しかし牙のない俺が戦えるのか。・・・

(snake)
 ここは俺の縄張りだ、出ていけ。

・・・相手を威嚇するように言ったのだが、牙のない口からは空気が漏れた風船のような声しか出ない・・・

(hebi)
 なんだその腑抜けのような声は、俺をビビっているのか。

・・・相手は俺を値踏みするように、俺の前で円を描いている。俺は前がよく見えないのでそれがはっきり見えているわけではない。・・・

(hebi)
 尻尾巻いて出ていくのなら見逃してやるぜ。その痩せガエルも餞別にやってもいい。

(snake)
 うるさい、ここは俺の縄張りだ。お前には渡さん。

(hebi)
 言葉は威勢がいいが、声が抜けてるよ。

・・・相手は俺に牙のないことは気づいていないだろう。しかし俺も相手が見えていない、相手がよくみえないというのは恐怖の想像を膨らませる。おまけに震えるkamekouが甲羅の中にいる。戦いようがない。しかし相手もどこから攻撃を仕掛けたらいいのか戸惑っているのだろう。俺の周りを右に左に動いていやがる。やがて腹の横から攻めると定めたようだ。くるな。俺はその方向に体をねじて首を上げた。やつも合わせて首を立てた。しかし俺には甲羅とその中にいるkamekouを支えるだけの体力がなかった。俺は気を失うようにして前のめりに倒れていった。相手はそれを俺の攻撃と受け取ったか、さらに奮い立って大きく口を開けた。甲羅はビルの壁が崩れるようにそいつに向かって落ちていった。
 うぎゃ、断末魔のような叫び声。俺はその声で気を取り戻した。何が起こったのか、隙間から目に入ってきたのは、やつの喉にささった剣だ。いやそれは俺の牙だ。みるみる口に赤い色が広がっていく。kamekouが刺したのだ。俺は頭を振った。そいつの頭もつられて振れた。口から血があふれだしている。俺は怒鳴った。kamekou手を離せ。ようやくkamekouは力の入った手から牙を離した。俺は支えを失ってそいつの体の上に落ちた。俺は体を離して乱れた呼吸を整えた。そいつはげぼげぼと血を吐きながら、よろよろと川の方に去っていった。甲羅のなかっで震えるkamkouの振動が俺にも伝わっている。kamekouは震える手で俺の牙を剣のようにまだ握っている。ありがたいことに勝負は一瞬でついたのだ。呼吸が整うと俺は冷静さを取り戻した。kaeruの野郎どこにいる。俺は用心深く尻尾を動かす。当たりがあった。野郎は死んだふりのつもりか動かないでいる。
 俺は素早く野郎の体に巻き付いてやった。俺は絞める。
 ぐえぇー、うーう。kaeruは声にならない声を上げた。俺はさらに体に力をいれる。・・・

(snake)
 やいkaeruお前を絞めて息ができないようにしてやる。

(kaeru)
 うわーsnakeやめてくれよ、おいらたち仲間だろ。

・・・俺は絞めたり緩めたりして、kaeruをいたぶってやった。牙を抜かれた痛みと怒りはこんなものでは収まらない。・・・

(kaeru)
 もうあなたに逆らいませんから、許して。

・・・俺はkaeruを地面にたたきつけてやり、さらに尻尾でどつきまわしてやった。これは本能とは違う行為なんだ、俺は何をしているのだろう。俺は疲れを感じ、やっとkaeruを開放した。・・・





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最終更新日  2024.08.17 07:24:59
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