妻は毎日来てくれて、れおも毎日連れてきてくれた。
初めのころは基本的に「お家帰りたい」を連呼していた。薄情なやつ・・・まぁ病院が楽しいと思ってもこまるけど。
数日後、ワシが自由が利くようになり、ベッドの上に乗せてやるようになるとと、楽しかったようで、あまり帰りたいと言わなくなった。
いつもれおは保育所の帰り、夕方に来てくれた。夕食時は、なぜかご飯が気に入り、おかずなしでバクバク食べていた。
病室にいても退屈だろうから、よく売店や5階、他の階を散歩した。売店に行くときは松葉杖で歩くには遠かったので車椅子を使ったが、れおはいつも勧んで押してくれた。きっと、親孝行とかそんな気持ちではなく、ただ面白そうだったからだとは思うけど、なんだかとても嬉しくて、和んだ。ワシがじじいになってくれも押してくれよ。
3階の新生児室も見に行ったが、れおは「あかちゃん、かわいいねー」とお兄ちゃんぶりを発揮していた。もうすぐ本当のお兄ちゃんになるぞ。