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2009.12.23
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カテゴリ:徒然
 ある学者のお話。

 彼はある日、隣家の火災の類焼で、自宅を焼かれてしまいました。

 大事な蔵書や長年かけた研究論文も失ってしまいました。

 彼は火を出した隣家をたいそう恨んだそうな。火を出して自分の半生を無にした隣家に仕返しをすることも考えたそうな。

 でも彼は耐えました。

 そして自分の家は「焼かれた」ではなく「焼いた」と思うことにしたそうな。自分で焼いたと思えば諦めもつくのではないかと。

 でも駄目でした。自分で焼いたわけでもないのに「焼いた」と思い込むことなど到底無理なことでした。

 そうして悶々と過ごすうち、彼はある答えにたどり着きました。

 それは「焼かれた」でも「焼いた」でもなく、ただ「焼けた」と思えばよいということでした。

 「焼かれた」も「焼いた」も「焼けた」という事実の点では同一であって、単にそこに至った過程に対して何らかのこだわりがあって違ったものに感じるのだというのです。そのこだわりを捨てれば、それはただ単に「焼けた」だけであって、そこには憎しみも後悔も存在しないのだと。

 昔、Oyajiが某禅寺の住職から聞いた法話の一部です。

 これは般若心経でいうところの「空」についてのお話でした。こだわりの無い心で物事を見れば、それはすべて「空」であり、「空」の心でいれば一切の苦しみや怒りや悲しみから解き放たれる、と。

 さて、現代社会においても心の持ちようは大切ですが、火災に遭って一切の家財を失えばそれは大変なことです。やはり大切なのは「焼けなかった」ということでしょうか。

 昨日、オフィスの窓からふと外を見ると白い煙がモクモクと上がっているのに気づきました。

20091222_01.jpg

 どうやら火災のよう。住宅密集地の中での火災です。

20091222_02.jpg

 風は弱かったので延焼はなさそうですが、隣家の庇は焼けたかもしれません。延焼を食い止めるため、消防車が隣家へ放水している様子が見えました。

 空気が乾燥して火災が増えるこの時期、ちょっとした事で大きな災害につながります。火の元には十分注意しましょう。

 火の用心、火の用心。







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Last updated  2009.12.23 06:54:32
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