カテゴリ:徒然
夫婦で自転車に乗っていると「同じ趣味でいいですね」などとよく言われます。
この言葉には色々な想いがあって、また夫々その言葉の背景や重さもあるのだと思います。 中には「嫌でも顔を突き合わせにゃならん相方と、休みの日まで一緒にいるなんて物好きだな」なんていう皮肉もあるのでしょう。 これが自転車乗りな方々から言われると、少しニュアンスが違ってきます。 最近、年配の自転車乗りの方から同様な事をよく言われるのですが、多くは「自分の配偶者も自転車乗りならいのに」という雰囲気を感じます。 もしかすると、配偶者の方(奥様)にはあまり歓迎されていない趣味なのかもしれません。 「自転車は健康に良い」というのは今やあまりに知れ渡った定説のようになっています。昨今の自転車ブームはダイエットやエコ効果も背景に急速に広まってきました。 しかし、実際には自転車は経済的とは言い難い趣味です。健康を維持するための代償としてはかなり金喰いな趣味です。 自転車が1台10万円と聞けば、スポーツサイクルの相場を知らない人ならほぼ間違いなく驚きます。 ましてや最初は8万円のクロスバイクだったとしても、それが30万円のロードバイクに進化するのは一般的に半年位でしょう。更にはやれヘルメットだのシューズだのジャージだのと出費は続き、やがてはサドルだのホイールだのコンポだのと既にあるものまでグレードアップと称して金を喰う。 かくして1年も経たないうちに立派な自転車乗りが誕生するわけですが、かつて無いほどの出費が家計に負担をかけているはずなのです。その金で大型の薄型テレビも買えたし、更に冷蔵庫だって洗濯機だって新品になったかもしれない。貞淑なツマはそれでもオットの健康のためを思えば、自分の欲しかった洋服を諦めて泣く泣く散財を見逃す。 それを知ってか知らずか、オットは今日もいそいそと、家の用事もせずに早朝からサイクリングに行ってしまう。 ツマ「アナタ、いいご身分ね」 皮肉タップリにツマは言うけど、KY(死語)なオットはこう切りかえす。 オット「いいぞ~自転車は。お前も乗れば楽しいぞ」 ツマ「うちにはそんなお金はありません!(ってかそんなハズカシイ格好できません!)」 オット「・・・・・・イッテキマス」 で、(ちょっとだけ)うしろめたい思いを抱きつつ、いつも自転車乗りがたむろする休憩所に行けば今日もあの夫婦が自転車に乗って来ている。 「いや~ご夫婦で羨ましいですね。ウチのなんか全然興味無しなんですよ」 と、こんな感じなのでしょうか。まあ妄想ですけど(笑) 続く・・・か? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|