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2014.05.14
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カテゴリ:屋上ビオトープ
 我が家の屋上ビオトープは、大型のプラフネ3つと濾過槽用のコンテナの計4つの箱をサイフォンで結合して水位を均衡させ、濾過槽の水をポンプで汲み上げてシャワーパイプでフネに戻すことによって水流を作っています。

循環2.jpg

 つまりシャワーパイプでフネに注がれる分だけフネの水位が上がり、その分がサイフォンで濾過槽に流れ込み、それがまたポンプで汲み上げられることで全体のバランスを維持しているわけです。

 従って、ポンプが停止すると水流が止まるだけで済みますが、サイフォンの動きが止まると、止まったサイフォンより上流(図の右側)のフネは水が溢れ、サイフォンの下流の水位はドンドン下がって枯れることになります。また、濾過槽が最下流にあるため、どこが止まっても濾過槽の水は枯渇する運命にあります。

 ビオトープの水量は満水時でも約400リットル。一方、揚水ポンプが汲み上げるのは最大で1分あたり16リットル。すべてのフネをカラにするのに30分とかかりません。

 そういった最悪の事態を想定して、濾過槽の水位がある程度下がるとサイフォンの排出口が空中に晒され、サイフォン内に空気が入ることで濾過槽への水の供給が停止し、濾過槽の水を吸い上げ尽くしたポンプが空回りして全システムが停止することで、枯渇するまで水位が下がることが無い様にしています。

 しかし水の流れは止まっても、ポンプは水を揚げ続け、水の供給源を失った濾過槽はやがてカラになります。そしてその後ポンプは空転を続けます。空転し続けるポンプはやがて異常発熱の末に温度ヒューズが切れてサヨナラとなります。これを避けるには、ある程度のラインまで濾過槽の水位が下がったら異常事態ということでポンプの電源が自動で落ちる様な工夫が必要になります。

 それであれば簡単なフロートスイッチを自作すれば済みそうな話です。タンク式トイレのフロートの様にすれば良いだけの事で、トイレの場合は水位が上がればタンクへの給水弁が閉まるようになっていますが、同じ原理で水位が下がってフロートの位置が一定地点まで下がれば電源をオフに、一定以上であればオンになればいいだけ。

 概念的にはこんな感じ。

フロートスイッチ.jpg

 と、ここまで考えて重大な事に気づきました。

 サイフォンに空気が入る等で機能が弱まると、必然的に濾過槽への水の供給量が減るため濾過槽内の水位はドンドン下がります。やがて水位がしきい値を超えて下がるとフロートスイッチが働いてポンプの電源が落ちる。
 その後、弱まったサイフォンは動き続けてじわじわと水位は復活し、再びしきい値を超えてポンプの電源が入る。
ところがポンプ自体には自動吸水機能が無い為、再起動後は空転を始めてサヨナラへまっしぐら。

 やはりポンプの位置が問題です。或いは自働給水可能なポンプが必要です。

 外部式のポンプではなく、投げ込み式のポンプにすればよかったかと思いますが、今となっては後の祭り。

 一方、フロートスイッチの機能を「水位が下がった時のオフ」のみにして、再度水位が戻っても一度切れたポンプは復帰しないようにすれば再起動後のサヨナラ回避は出来そうです。




 しかしながらこういった対策は重要ですが、それ以前にこういう異常事態を起こりにくくする対策も大事でして、特にサイフォン内に空気が溜まることによる流量の低下対策は当然講じておくべきものです。つまり空気が溜まってサイフォン機能が低下すること自体は異常なことではなく、至極当然な現象だからです。

 ただ、これは非常に厄介な問題です。

 サイフォンを構成するVP管の接合部を接着剤等で密閉するのは当然として、フネ内の水に含まれる小さな気泡が緩やかに水が流れるサイフォン内でくっつき合って空気だまりを作ってしまうことを避けるのは難しく、対応としては溜まった空気を強制的にサイフォン外へ排出するという手段を講じることになります。

 単に空気を抜くということであれば方法は色々とありますが、室内設備と違って屋外となると制約が多く、最も厳しいのが電源問題です。

 そもそも室内ならサイフォンを使う必要も無い訳で、揚水ポンプを複数台使ってオーバーフロー式の連結が出来たのですが、動力確保の難しい屋外だからこそのサイフォン利用です。今回確保出来た電源はギリギリ濾過槽がある場所までで、これはフネから数メートル離れていて、ここからフネまで電源を引くのは基本的にNGです。

 太陽電池パネルというのもありますが、設備投資がバカになりません。

 しかしサイフォン内の空気溜まりの気圧は当然外よりも低い訳で、だからこそサイフォンが機能しているのですが、この空気が自然に外に抜けることはなく、ここから空気を吸い出すのはそれなりの外部エネルギーが必要不可欠です。

 そういうわけで現在はサイフォンにコック付きのエアチューブを接続して、流量が低下してきたら(フネ間に水位差が生じてきたら)コックを開けて溜まった空気をドレン管用の吸入器を加工したものを使って人力で吸い出すという原始的な対応をしています。この作業は最低2日に1回は行っています。時間的には1分とかかりませんが、正直、面倒です。

空気抜き.JPG

 さて、今フネの周りで動力として使えるのは揚水ポンプからの吐出水だけ。例えば水車を回すとか、そういう動力源としては使えます。

 現在は自作のシャワーパイプでこの吐出水をフネに散水してエアーレーションを兼ねさせていますが、そもそもこのシャワーが巻き込む空気がサイフォンに空気溜まりを即成する最大要因になっているのです。

 フネ内に曝気をさせたくない最大の理由もこれ。水に溶け込む空気量が多い方が良いことはわかっていても、曝気は細かな気泡を大量に作り出してしまい、それが原因で水の循環が止まり、最悪、水が枯渇して生物が全滅するというシナリオに繋がりかねない危険が潜在しているわけなのです。

 現在の制約の中で、最も理想的だと思われるのは、揚水ポンプの吐出水のエネルギーだけを利用してサイフォン内に溜まった空気を自動的に外に出す事です。

 理論的には金をかけずとも、配管に対してディフューザーのような使い方が出来れば可能だと思っています。

 ただしある程度の水の勢いが必要になりますので、現在の小型レイシー1台で5本ものサイフォンの空気を吸い出す力が作り出せるのか、検証が必要です。

 今週末あたり、試してみたいと思います。






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Last updated  2014.05.14 21:39:52
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