トランシーバ修理
Oyajiとツマは二人でサイクリングに行くときはトランシーバ(特定小電力無線機)で会話をしながら走っています。これはツマがロードに乗り始めた時からなのでもう5年になります。 自転車に乗りながら話をしようとするとどうしても並走になってしまいがちで危険だし、トイレやコンビ二立ち寄りの希望を相方に伝えるのも大変なので使い始めたのですが、使ってみると実に便利なので使い続けています。 走りながら見つけた風景などの話をしたり、次の休憩地の相談をしたり、目的地の変更を思いつくままに話したりと二人連なってただ黙々と漕ぐのとは全く違うサイクリングが楽しめます。 今は携帯電話の連続通話時間が延びたことや特定の相手との通話が無料になるサービスが一般化していることなどから、携帯電話を使っても同じような事が出来ます。 国を隔てても使える携帯電話に比べると、数百メートルがせいぜいの特定小電力無線は電波の届く距離があまりに短く、市街地では幾つか路地を隔てただけでも聞き取りにくくなりますが、お互いを見失うほど離れて電波も届かなくなったときには電話を使うというやりかたで未だにトランシーバを使い続けています。 トランシーバの利点は何と言ってもバッテリーの持続時間です。単三乾電池(eneloop)2本で電源を入れっぱなしにしても10時間程度は確実に持つ(5年経った今でも)し、乾電池式なので万一切れても調達がラクです。 また、同時通話対応機種であれば(送信と受信を切り替えながら使うのではなく、電話のように送受信を同時に行って会話が可能)電源さえ入れておけば走行中の操作は一切不要です。 更にマイクつきのインカムを使うので、本体は背中のポケットやジョギングで使うアームバンドに収納しておけば基本的に両手はフリーで、自転車の操縦には全く支障がありません。 慣れてしまうと走行中に会話をするのが当たり前になってしまい、たまたま使っていない時など、相手に声が届かない事に違和感を感じる程です。 こんな具合に二人で自転車に乗るときはいつも使っていたトランシーバなのですが、先日一台の電池蓋の爪が折れてしまいました。 本体の下側にあるごく普通の電池蓋で、単三乾電池を入れてロックをするだけの非常に単純な構造で、ヒンジの部分が小さなネジで本体に固定されています。 このプラスチック樹脂製の蓋は電池の出し入れのために頻繁に開け閉めする部分であり、かつ挿入された乾電池を内部に押し込むための圧力もかけている構造なので、正直言って5年も持ったのが不思議なくらいのものです。 いつか壊れる(折れる)だろうな、とは思いつつも構造があまりに簡単なので、折れても蓋だけ取り寄せて自分で交換すればいいや、位に考えていました。 ところが・・・・いざ折れてみてメーカーにパーツの問い合わせをしてみると、「ネジ止めしているパーツはユーザによる交換が法律により禁じられています。パーツを供給することは法律に触れるのでできません。販売店を通じて修理を依頼してください」と。 で、ネジを一本外して電池蓋を交換するだけで「技術料4,000円+パーツ代」だそうで・・・・。いくらなんでもそりゃ高すぎるだろ。 購入から5年も経っているので当然の事ながら保証期間は過ぎているし、回路のあちこちも老朽化しているだろうからこれはもう最新型を買った方がいいんじゃね?と思うのは当然の流れですよね。 で、色々とサイトを見て回ったのですが、そこには意外な事実が。 なんとこの5年も前に購入したトランシーバが今だに現役のカタログ機種だったのです。 パソコンにしたって携帯電話にしたってテレビや電子レンジなどの家電にしたって、大体1年も経てばちょっとだけ高機能化した新製品が生まれてカタログ落ちするのが普通ですよね。こっちは「まだ補修部品とか残っているのかなあ」位の勢いで考えていたのに未だに現役機種とは! 無線機の世界とはこういうものなのかと感心してしまいました。 仕方なくお昼休みに会社の近くにある購入元のお店へ修理の持ち込みをしました。 5年前に買ったお店まで会社から徒歩2分・・・・何となく因果めいたものを感じたり(笑) 修理依頼ついでに内部の点検もお願いしたところ、つい先日、3週間ぶりに修理から戻ってきました。 何やら数十円程度の小さな部品が幾つか交換されていましたが、電池の蓋もしっかり直って帰ってきました。 で、電池蓋の部品代はというと・・・100円でした。100円のパーツをネジ1個で留めるだけで数千円の手間賃とは、これも無線機の世界じゃ当たり前なんでしょうか・・・んなワケないと思うのですけどね。 ちなみに修理の際に聞いた話ですが、Oyaji達が使っているのは一般のレジャー用の機種ではなく、業務用の機種なので作りが堅牢なのだそうです。