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The National Association of Letter Carriers(全国郵便配達員連合)による、毎年恒例のFood drive(フードドライブ)が、今週の土曜日に全国規模で行われる。
フードドライブとは、企業、組合、学校などの団体が食べ物の寄付を地域社会に募る運動で、アメリカでは助け合い運動の一つとして浸透しており、全国郵便配達員連合による運動は全国最大規模と言われているそうだ。 実際、アメリカ50州、そして、コロンビア特別区、プエルトリコ、ヴァージン諸島、グアムなどでこの寄付活動は展開されるようで、1993年の運動開始以来、なんと7億6550ポンド(約3億4720キログラム)もの食べ物の寄付を集めてきたという。 こうして集められた食べ物は、地域のFood Bank(食糧貯蔵配給所)などへ送られ、そこから貧困層の家庭、特に子ども達へ送られる仕組みだそうだが、毎年5月のこの時期に行われるのには理由があるようだ。 地域によっても微妙に違いがあるとはいえ、アメリカでは大体6月頃から夏休みが始まる。 学校が休みになる為、もちろん給食の支給もなくなり、給食に頼っている(特に貧困層の)子ども達は、夏休みの間の長い期間、十分な栄養を摂れなくなる傾向にあるのだそうだ。 そんな子ども達を助けようと、毎年5月の第2土曜日に寄付活動が行われるようになったという。 食べ物の寄付も至って簡単で、保存の利く食品などを郵便受けの側などに置くと、郵便配達員が回収しに来てくれるという仕組みだ。 郵便配達がてらに寄付品を集めにくるので、配達時間前には置いておいた方がいいだろう。 寄付出来る食品は、 ・缶入りの肉や魚 ・缶入りの野菜や果物 ・缶入りのスープやパスタ類 ・缶入りかプラスチックボトル入りもしくは箱入りのジュース ・缶入りの調理済み食品(シチューなど) ・箱や袋に入ったシリアル、米、豆類、パスタ、クラッカーなどの乾物 ・ピーナッツバターやジャム ・ドライミルク などが代表的な物である。未開封であることはもちろん、保存が利く食品であることが条件だ。 逆に、 ・野菜や果物 ・生肉・鮮魚 ・パン など保存の利かない食品は、寄付出来ないことになっているので注意したい。 ちなみに、NALC Food Drive(全国郵便配達人連合によるフードドライブ)のスローガンは、『Stamp out hunger』、、、。 この「Stamp out」には「撲滅する」という意味があり、 『hunger(飢え)を撲滅しよう』という意味になるが、Stampという単語には、「切手」という郵便関連の意味もあり、Stampに二重の意味をかけている。 このような巧みな表現力を持つ英語のスローガンに、私はいつも感心させられるが、このスローガンが多くの人の胸に響き、寄付の数がどんどん増えることを願っている。 NALC Food Drive official websiteより 地域によっては、前もって寄付品用専用紙袋が配達されることもある。 ~○○○drive~ 上記のようなフードドライブを含め、様々な寄付活動がアメリカでは盛んに行われているが、フードドライブの他にも、○○○driveはいくつかあり、例えば、献血車が地域に来て、献血を募る活動をBlood drive(ブラッド ドライブ)という。 その他、Clothing drive(衣料品の寄付)、Uniform drive(学生用制服の寄付)、Teddy bear drive(テディーベアなどのぬいぐるみの寄付)、Toy drive(おもちゃの寄付)などがあり、学校、企業、店、警察、病院、プロのスポーツチーム、消防隊員など、実に様々な団体が活動を展開している。 参考HP: *NALC Food Drive official website http://www.nalc.org/commun/foodrive/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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