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カテゴリ:アメリカで見つけた日本のもの
アメリカでは醤油はSoy sauce(ソイソース)と言う名で親しまれているが、まずその浸透ぶりには驚くものがある。
ある日、友人宅のバーベキューパーティーに呼ばれ、その時に振舞われたファヒタ(牛肉、ピーマン、玉ねぎを鉄板で焼き、トルティーヤに巻いたメキシコ料理)にも醤油が使われていたのだ。 それだけでなく、意外にもメキシコ料理にマッチしていたので感動したものだった。 その美味しいファヒタを食べながらいつのまにか醤油の話になったのだが、殆どの人達が醤油の事を知っていて、しかも冷蔵庫には必ず備えておきたい調味料の一つとまで言っていた。 そういえば、普通のスーパーにも当たり前のように醤油が置かれているし、殆どのレストランでも醤油が欲しいと言えばちゃんと出てくる位だから、家庭に浸透していてもおかしくない。 アメリカ家庭での醤油の使い道としては、マリネードやディップソースの材料として使われたり、ライストッピングとしても使われたりする。 私の夫は特にライストッピングとしての醤油が好きで、ご飯を食べる時には必ず醤油をかけないと気が済まないほどだ。 醤油が偶々切れてしまった時には仕方なくふりかけをトッピングにして食べるが、醤油があればバンバンかけてしまう位大好きである。 最初は、こんな食べ方をするのは夫だけだと思っていたが、どうやらそうではないらしく、私の周りの人たちや中華レストランのお客達の中にも結構いて、当然のごとく醤油をご飯の上にかけるのである。 私にとってはちょっと信じられない食べ方だが、良く考えてみれば日本では生卵を混ぜて食べる人も居るし、マヨネーズをかけて食べる人も居るくらいだから、醤油がけもきっとそれと同じノリなんじゃないかと思うようにもなってきた。 私が持っている醤油に関しての記事の切り抜きにも、ライストッピングとしての役割を果たす醤油のことについても書かれており、『白いご飯を主食ではなく副菜として食べるアメリカ人だからこそ、サラダにドレッシングをかけるのと同じ感覚で、つけ合わせのご飯にしょうゆをかけて食べるという発想が生まれた。』とも書かれている。 私には出来ないが、なかなか面白い醤油の使い方だとは思うのである。 そんな醤油も、アメリカ合衆国に初登場したのは明治時代の頃だそうで、本来は日系人向けに日本から輸出されたそうだ。 そして太平洋戦争後以降、醤油がアメリカ合衆国にて急速に普及していったそうだが、終戦後、日本に駐留した米軍人らがしょうゆの良さを学び、帰国後もそのまま使い続けたのがその理由の1つなのだという。 それに加え、照り焼きソースの人気、Stir-fry(ステアフライ:炒め物)の浸透が醤油の普及を手伝ったそうだが、今ではSoy sauceはすっかりアメリカではお馴染みの調味料となっている。 後記: こちらでも、Kikkoman(キッコーマン)が定番ですが、中国産の醤油や海外メーカーからの醤油もみかけたりします。 『日本の最大手、キッコーマンのしょうゆがアメリカのスーパーに初めて置かれたのは1956年』のことだそうですが、今では醤油はすっかりアメリカの食卓にも浸透し、普通のスーパーのアジア食材のコーナーには必ずといっていいほど醤油が置かれています。 参考資料: ・U.S.Frontline October 20, 1999「アメリカの食卓に浸透中 日本のしょうゆ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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