1196764 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

田中およよNo2の「なんだかなー」日記

田中およよNo2の「なんだかなー」日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

田中およよNo2

田中およよNo2

フリーページ

カテゴリ

お気に入りブログ

今年の流行語大賞 New! 七詩さん

pressed_f… pressed_flower Liebeさん
ゆきみわぁるど♪ ゆきみちゃん♪さん
子供と父親、二人だ… penguinyaさん

コメント新着

ミリオン@ Re:酒の四連荘(06/25) こんばんは。 勉強頑張っていますね。応援…
ミリオン@ Re:真面目に欧州選手権(06/24) こんにちは。 イタリアは素敵ですね。行く…
ミリオン@ Re:旅がしたいっ!(06/23) こんばんは。 飲み会がありましたね。応援…
ミリオン@ Re:映画の見方(06/22) こんばんは。 映画は面白いですね。見るの…
2009年05月06日
XML
カテゴリ:硬派
チャップリンのモダンタイムズの「Smile」が細野晴臣さんが
アレンジした音楽が流れていた。
女性の小さく震えた、ジャズのような声が、センスのいい暗さを
持つバーを思い起こさせた。

そして、映像。
アメリカの林立するビルがセピアのような黄色がかった色に
なり、傘をさした人々の黒い影がぺらぺらと舞い上がり、そして
堕ちていった。
常に、大粒の雨のように紙幣が降り注いでいた。

ただ、これは芸術映画ではない。

ドキュメンタリーである、
「マネー資本主義 第1回 “暴走”はなぜ止められなかったのか ~アメリカ投資銀行の興亡~」だった。

非常の骨のあるドキュメンタリーだった。
世界の金融危機を生み出したとされる投資銀行の30年にわたる長きに
わたる衰亡をたどっていた。

わかりにくい用語の解説も詳しく、レバレッジの解説は実にシンプルで、
判りやすかった。
レバレッジって、非常に技術的に洗練された借金なんだってわかったしね。

ただ、僕がこの番組にひかれたのは、その骨太だからだけではない。
事実を判りやすく伝えるという使命を果たしているだけではない。

そこに人間がいたからだ。
いつの時代も変わらない人間の姿をあぶりだしていたからだ。

人。

投資銀行で金儲けをしようとする欲望を持っていた人がいる。
危険性を察知する人がいる。
警告を発したからこそ、組織を去らなければならない人がいる。

そして、その渦に巻き込まれ破綻する会社がある。

ソロモンブラザースであったり、リーマンブラザーズだ。
組織がある。
判りやすい英語を喋る彼らは、全員弱い人間に見える。

「私は世界をつぶすつもりはなかった・・・
もっと、利口になるべきであったのだ」
元・ソロモンブラザーズ証券会長のグットフレンド氏の言葉である。

愚かといってしまえばそれまでだ。
悔恨さえ弱々しい。

でも、グットフレンド氏はウォール街の帝王であったのだ。

たまらなく悲しいことに思いませんか?

欲を追い求め、やがては押しつぶされてしまう
人間のたちの悲しい業(=なりわい)がこのドキュメンタリーからは
浮かび上がってくる。

うすっぺらい人間たちだ。

そうだ。
彼らが会社で論争になったことがあった。
儲けている分野の人間、トレーダーが経営者に給与の
大幅なアップを詰め寄る場面だった。
経営者ははじめは拒否をした。
会社のお金を使って儲けだだけの、社員だからだ。
しかし、結局は大幅な給与のアップを認めなければ
ならなかった。

トレーダーが好条件で他社から引き抜きをうけていたからだ。

それは、ニューヨークにあるレストランで話し合いが
もたれた。

こんな映像だった。

今でもある個室のテーブルに座っている彼らは
写真か、絵でしかなかった。
下手な再現ドラマではなく、実際のレストランに
紙が座っている映像だった。
厚みのない写真が鎮座しているのだ。

薄く、ぺらぺらで、しかし、正面の肖像である写真は
威厳をもっていた。

このマネー資本主義の、第一回目は事実を、経済的な事実だけを
追い求めた結果、壁のように立ちはだかった人々をあぶり出していた。

二回目を私は楽しみにしている。

最後に、再びグットフレンド氏の台詞を引用しよう。

「・・・顔ぶれも変わる。
ゲームの内容も変わる。
しかし、私の経験から言えば、天まで伸びる木はないということだ」

※もっと、「なんだかなー」なら『目次・◎ものがたり』まで






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年05月08日 10時17分29秒
コメント(2) | コメントを書く
[硬派] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X