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田中およよNo2の「なんだかなー」日記

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2009年07月25日
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カテゴリ:硬派
僕は反対だ。

そりゃ、背に腹は変えられない。
売上も落ちているし。

でも、これをすると、百貨店は単なるデベロッパーになる。
ビルの賃貸屋になる。
そして、品揃えは郊外のショッピングセンターと変わらなくなる。

ボーダレスといえば聞こえはいい。
でも、単なる同質化だ。
独自性もあったもんじゃない。

「ユニクロが百貨店に出店 高所得者取り込む狙い」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090724-00000003-jct-bus_all

要はユニクロが百貨店に出店する。

はじめに言っておくと、僕はユニクロも好きだ。
百貨店ブランドも好きだ。

でも、この二つが混じるのには反対だ。
安直過ぎる。
特に、百貨店の対応が、だ。

大体、百貨店にユニクロが入ったのは、コレが
初めてではない。
かつても、一度あった。
それは、「そごう 横浜店」だった。
そごうが、どうなったかは、いまさら言うまでもないだろう。

だから、やりようはあったのだ。

例えば、この記事には大丸 梅田が「はるやま」を出店させたと
書いている。

間違いではない。
でも、ここは「はるやま」を前面には出していない。
店の名前は「PSFA」になっている。
1000円のネクタイやシャツもあるが、5000円とかの
百貨店プライスレベルのシャツもある。
スーツのセンスも新しい。
「丸洗い可能」とかを、セールスポイントにしていない。
まあ、細身のスーツだからいんだよって、とこも見えなくもないが、
シャツの襟なんか、よく研究している。

・・・私もとても、愛用しています・・・

つまり、はるやまが、「脱・はるやま」を掲げているブランドなのだ。

対して、今度のユニクロ出店はどうだろう。
きっと、「ユニクロ」で出るはずだ。

ここに、僕はやりようがあったのではないかと思う。
どうして、百貨店はユニクロに丸投げする企画しか、
できないのか。

もっと、その百貨店限定の商品をユニクロに作らせ、
それをメインとした展開ができないのか?
独自商品を作ろうとしないのか。

例えば、「ユニクロ with ポールスミス fet 大丸」とかの
商品ラインができないのか。
考えれば、考えるだけ、企画は多く出てくる。
ユニクロをモードに沿うような形にだって、できる。

(なぜ、ここでポールスミスを出し方かというと、
このブランドが日本で売れるのは大丸の尽力による
ところ大きいから。
また、ポールスミスはレディスと、メンズに日本の
ランセンスが違うので、できるやり方はあると
思うから)

ただ、結論を言ってしまうと、今の百貨店にはその
アイディアがあっても、実現する力がないように
思う。

むしろ、そういうアイディアを出すのはユニクロや
無印からなのだ。
本来、それを主導してしかるべき百貨店では、ない。

ユニクロはジルサンダーとコラボする。

そして、無印はあまり知られていないが、ヨージ・
ヤマモトとデザインの契約を結んでいる。
09A/Wの無印は、「おっ」とくるデザインが
かなりあった。
ありそうで、なかったというデザインが
安価にあった。
私も購入した。

シャツ地のボタンで留めるパーカー
 裏地にストライプが入っていて、インサイドアウトでも
 使えるかもしれない。
無印、赤

バイアスにチェックをかけた七部袖のシャツ
無印、青

 *画像がよくないのは、ご了承ください。
  私の腕の悪さです。

僕が残念なのは、百貨店がそんな工夫さえしようとしているように
見えないことだ。
特に新宿 高島屋に関しては。
ユニクロに押し切られてだけ、しているのではないか。

それに、ユニクロだって、ユニクロのブランドだけで
いいとは思っていないはずだ。
昔、ユニクロ+というのを立ち上げたし(どこに、
いったんだろう?)、セオリーを買収している。

今後、ユニクロの大きな競合になるであろうポイント
(ローリーズファームとか、グローバルワークをしている
ブランド)だって、トランスコンチネンツを買収した。

・・・トラコンの洋服はセンスを時代に沿わせていますが、
飛行機が飛んでいる時計がなかったのが残念・・・

どうして、百貨店はその、高級イメージが欲しい、彼らの
足元をみた交渉ができなかったのか。

自分たちのロゴや、ブランドを作ろうとしなかったのだ。



昔、昔。

僕が子供の頃。
大きな買い物といえば、百貨店だった。
クリスマスのおもちゃ、ボーナスが入ったときの電化製品、
入学式のおめかしの洋服。

でも、電化製品が家電量販店に食われ、おもちゃだって
トイザらスなんかでみんな買うようになった。

唯一、残ったのが洋服と言っていい。

なぜなら、洋服は家電や、おもちゃのように同じものを
売っているわけではいから。
独自性を求められる商品だったから。

でも、百貨店はその独自性を作り手にゆだね、手を抜いて
きたんじゃないか?
そりゃ、工場を百貨店は持っていない。
ただ、お客の声を商品に反映させることは、できたはずだ。
そこでモノヅクリをすることはできたはずだ。
一部、カスタマーレビュー商品ということで
やっていたけど。

だから、場所貸しになってしまったのではないか。
どこも同じだ。
はっきり言って。

例えると、京都の大丸と、高島屋のメンズの売り場は
ほとんど、同じだ。
違いはイッセイ ミヤケが入っているのかと、店員の
対応くらいなものだ。

全国的には、タケオキクチと、ポールスミスと
バーバリーブラックレーベルが入っていない百貨店を
見つけるのは、すごく難しいのだ。

そりゃ、時代もある。
洋服が売れないこともある。
セレクトショップの店員のほうが、スペシャリストかもしれない。
ブランドが路面店に力をシフトしている事情もある。

でも、この時代の少量多品種の洋服で売上を上げないと
一体、どうするのだ。
その方法を彼らは探しているのか。

そうなると、百貨店は何をするんだろう。
一等地の立地を利用して、ホテルでも開業するのか。
それとも、空っぽになってしまうのか。

いつか、僕らは懐中電灯を持ちながら、真っ暗な
廊下を廃墟として楽しむようになるのだろうか。

「ここは、クリスマス前には子供の笑い声が聞こえてたんですよ」と
言いながら。

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最終更新日  2009年07月25日 15時24分33秒
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