ぱぐらの読書の部屋へようこそ!
子どもの頃から本が大好きだったぱぐらは、 大人になって立派な活字中毒になりました。 が、この頃少しへんです。 読んだ本の書名を忘れる、著者を忘れる、ストーリーを忘れる、結末を忘れる・・・・ ひどいときには読んだかどうかさえ忘れています。 こりゃひどい!というわけで、読んだ本をここに記録していこうと思います。 読書メーターでは、「ほんの一言感想文」をアップ中。こちらも見てね。
テーマ:最近、読んだ本を教えて!
カテゴリ:小説
池井戸潤さんの銀行もの。
といえば、絶対におもしろくないわけがない。 安心して手に取ることができますね。 もちろんこの本もまた、引き込まれるおもしろさで、 一日半ほどで読了しました。 この作家のすごいところは、私のような経済オンチ、金融オンチでも、 ちゃんと銀行内部の話が楽しめるところだと思います。 もちろん、銀行やお金の動きが、全部完璧にわかったとは言いません。 けど、だいたいの流れがわかり、それがものすごく大切かどうかぐらいは ちゃんとわかります。 そんなの当たり前と思われるかもしれませんが、 それぐらいひどい経済オンチも世の中にはいっぱいいるんですよ。 これは小説ですから、その世界(業界)のことを何も知らない人でも、 おもしろいと感じさせなければならない。 しかも、その業界にうんと詳しい人も、うんざりさせずに楽しませなければならない。 この二つのことを、過不足なく満足させることって、すごく難しいと思います。 これまで読んできたたくさんの本の中には、それができずに、 やたら詳しく掘り下げた説明ばかりになってしまったり、 この現象は、世界中で超優秀な研究者しかわからないのだ。 難しいことはどうせわからないだろうから書かないのだ。 などと、初めから説明を放棄してしまっている小説もありました。(これホントです) それに比べれば、これは本当に上質な小説です。 同期入行の親友が巻き込まれた事件のために、銀行の暗部を暴こうとする若い行員。 解決に近づいていくにつれて、目の前のもやもやが晴れていく感覚は、 ミステリーの最高の楽しみですね。 (優秀だった親友はもう帰ってこないという点だけが、とても残念ですが。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.09.17 22:07:56
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