269994 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2016.08.20
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
奥田英朗さんの「家日和」という短編集がありますが、
この本はその続編、あるいは姉妹編というのが、いちばん分かりやすい説明かと思います。

残念ながら、「家日和」の内容をほとんど覚えていないのですが、
一番おもしろかったのは、ロハスにはまってしまった妻を描いたものでした。
その感想は、こちらにあります。
熱心にロハスに打ち込んでる奥さんのようすを、
困ったヤツだと思いながらも優しく見守っている、包容力のあるご主人でした。

その奥さんが、またもや登場します。
ご主人が人気作家になったことにより、自分の生き方を路線変更せざるを得なくなる、
人知れず苦労している奥さんです。
彼女が、最後に行きついたのは、なんとマラソンでした。
マラソンは、彼女を健康にしたばかりではなく、
意外にも彼女の心を慰め、家族の再生にまでつながっていきます。

東京マラソンに出場した彼女は、歩くような速度で、
それでも健気に走ってゴール会場に戻って来ます。
「よく頑張ったとしか言いようがない。胸を張って戻ってくればいい。」
「おかあさーん、おかあさーん、こっち!こっち!」
尊敬するおかあさんを、飛び跳ねて迎える子どもたち。
ご主人が涙を我慢している前で、奥さんがゴールに向かって行くシーンで、小説はおしまい。

さまざまな形態の家族が持つ、ありがちな、あるいは想像を超えた問題。
深刻だったり、ほほえましかったりする問題。
どの話も、終わり方がとてもすっきりしていて、結末がいい方に転ぶのかその反対なのか、
ぎりぎり想像できるかどうかというところで、ストンと終わる。
説明や余韻は一切なし、あとはご自分でどうぞ。
みたいな終わり方が、とても気持ちがいいです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.08.20 14:51:20
コメント(0) | コメントを書く


PR

Profile

ぱぐら2

ぱぐら2

Category

Freepage List

Favorite Blog

食べたり読んだり笑… とおり・ゆうさん
まるちゃんの今日も… 1118marukoさん
我こそは本好き・本… 読子さん
やっぱり読書 おい… ばあチャルさん

© Rakuten Group, Inc.
X