【放射能に無関心にさせるほど研究は大切なのか】市民科学者として生きる
市民科学者として生きる 反原発というのは、何かに反対したいという欲求でなく、よりよく生きたいという意欲と希望の表現である。著者は、1997 年、環境・平和・人権の分野に貢献した人物に贈られるライト・ライブリフッド賞(RLA)を受賞した。在野で反核運動を続けており、がんと闘いながら執筆されたのが本書である。著者はこう回想する。「とくに仕事が面白く成果が上がってくると、実験に熱中し、放射能など怖がっていられないという気持ちになっていく。―(中略)―2,3 年もした頃には、研究を手伝ってもらった若い助手の人に、『少しぐらい放射能をおそれていては一人前になれないぞ』などと言うようになっていた」。原子力の専門家をして放射能に無関心にさせるほど研究は大切なのか、仕事は大切なのか。考えさせられる。■メーカーサイト⇒高木仁三郎=著/岩波新書/1999年09月発行 市民科学者として生きる■販売店は こちら