ピアノが教えてくれたこと

秋になるとザルツブルグのバウエルン・ヘルブストのことを思い出します。
これは直訳すると　農家の秋

収穫祭のことで、その年取れた大地の恵みが
来る人全てに気前よく振る舞われます。

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さて、ここプラハでも同じく、というか少し趣が異なるそうした催しがあり、
昨日は、新酒のワインを愛でる集いに出かけてきました。

まだワインになる前の発酵途中で、
甘いぶどうジュースにちょっと炭酸が混ざったような飲み物・・・

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アルコール度数は、まだ低めですので
本当にジュース感覚でいただけて・・・

オーストリアでもこの季節よくこれをご馳走になったなあと
とても懐かしい思いでいっぱいになりました。

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昨日この集いに誘って下さったのは、フォークロア関係の方たちで・・・
しかもモラヴィア地方からも随分多くの人が来ていたので、

大好きなモラヴィア民謡と民族舞踊の世界にもどっぷりと酔わせてもらえて、
また、懐かしいメンバーにも再会できて・・・

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すっかり充実した気分で過ごしていると、
メリーさんの教えが、改めて自分に語りかけてくるのに気がつきました。

好きなことをやっている人のそばに行くのよ。
いつもね。

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好きなことがわからない人も世の中にはいるけれど、
どうやって好きなことを見つけるか？

それはそんなに難しいことではないのよ。
難しくしているのは、その人自身だと思うわ。

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好きなことをやっている人はね、
それを誰かに渡したいという気持ちを強く持っているの。

伝えたいと思っているの。
それを素直に受け取ることは、とても人間らしいことだと思うわ。

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昨日私が目にしたもの・・・
それは、ワインづくりが楽しくて仕方がない人たち・・・

こころから民謡と民族舞踊を愛する人たち・・・
彼らはメリーさんの言う通り　伝えたい　という気持ちを強く持っていました。

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その　伝えたい　という気持ちを私は精一杯受け取りたくて、
そして、こちらがちゃんとそれを受け取ったということを　伝えよう　と・・・

美味しいとか素晴らしいとか、楽しい、ありがとう、嬉しい
なんでもいいから身振り手振りを交えて表現していると・・・


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するとこれもやはりメリーさんの言っていた通り、
自分の中に人間らしい気持が膨らんできて・・・

こうして彼女が私に遺してくれた言葉の意味が
深まっていくんだなあと感じました。

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メリーさんは続けてこう語ってくれました。
誰でも人間らしい気持が芽生えてそれを感じた時に

自分が好きなことに巡り合えるの。
好きなことを見つけるには、やはりそういう気持ちにしてくれる人のそばに行くことよ。

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好きなことがある人だってこれは同じこと。
お互いにもっとやる気を高め合えるんだから。

私たちは幸せね。
好きなことがあって、そして仲間がいて。



ＰＳ，
新酒のワインは、オーストリアではモスト、或いはシュトゥルムと呼ばれています。
原則的にモストは、シュトゥルムより若くてアルコール度数が低めです。
チェコではブルチャークという名前で、どちらも赤と白、まれにロゼがあります。
室温で頂くのが１番美味しいと思います。
写真はモラヴィア地方の民芸品で、ぶどうをプレスしている絵柄のお皿です。