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カテゴリ:プラハ
会合の席でのことです。 あちらこちらに挨拶を終えて、自分の席に戻ると、 見覚えのある箱がテーブルの上にありました。 お隣の席の方が、「ヨセフカからよ。」 とおっしゃり・・・ 私は以前、この箱にシフォンケーキを入れて、ヨセフカさんに差し入れをしたのでした。 4月のイースターに、沢山のエッグアートを見せてもらったあの日。 ::::::::::::::::::::::::::: さて、ヨセフカさんと向かい合わせに座ったのは、会合開始2時間後。 やっと箱を開けると、中にはカールしたクッキーが入っていて、 これは、ヨセフカさんの故郷近くのお友達が焼いたものとのことでした。 とても軽やかで優しい味のクッキー・・・ ヨセフカさんと白ワインを片手にお話ししながらいただいていると、 後から後から幸せが押し寄せてくるのを感じました。 ::::::::::::::::::::::::::: 実はこの箱には、水色のリボンがついていたのですが、 そのリボンもやはり、ずっと以前、ヨセフカさんにビスケットを差し上げた時のもの。 ヨセフカさんと私のこころの何か。 それが、箱とリボンを包んでいる・・・ こんな素敵な お返しの妙 とも言えることは、滅多にできるものではないでしょう。 単に物もちがよくて、箱もリボンもとってあったから という訳ではなくて、 さりげなく、そこはかとないものを感じずにはいられませんでした。 私たちは生きている中で様々なことを体験し、感じるものですね。 そしてそれを表現したいと思う時もあります。 ヨセフカさんとお菓子から受けた印象を形にと思い、小さなクロスを作りました。 丈の長いお菓子には、正方形よりも長方形、円形よりも楕円形がいいですね。 目の粗いリネンに織り糸2本ずつのフォーサイデット(スクエア)ステッチを刺して、 周囲は糸を抜いてフリンジに・・・ ::::::::::::::::::::::::::: このサイズなら1時間ちょっとあれば完成です。 きなりのアブローダー糸は、お皿に施されたバスケット模様や金彩ともマッチしますし、 ビスケットの肌色もきれいに見えますね。 ヨセフカさんのエレガンスとお友達の作られたお菓子の優しさを1針1針に込めて・・・ 簡単で小さな作品でも、こうして作ったものとその過程は、一生の思い出になるはずです。 そしてそれは、人生を導いてくれることになるでしょう。 先日の会合では、ヨセフカさんが昔の写真をいろいろ見せてくれました。 向って1番左がヨセフカさん。 どなたかの結婚式の時の写真だそうです。 私はてっきりお祭りの時の写真だと思ったのですが、 当時は、結婚式でもお葬式でも村全員が民族衣装を着て通りをパレードしたのだとか。 そういう時代があったのですね。 ::::::::::::::::::::::::::: ヨセフカさんの故郷は、南モラヴィアのポドルジィー地方。 若者の正式な立ち方は、男性は胸を張った休め のような感じ、 女性は軽くリボンに手を添えるというものです。 ある時、このポドルジィー地方のブジェツラフという街の民族舞踊団が、 雨上がりにフェスティバルの会場で休んでいて・・・ とてもいい雰囲気だったので、写真を撮らせてもらったことがあります。 ::::::::::::::::::::::::::: 写真よろしいですか と軽く声をかけると、その場にいた男女4人が一斉に この正式な立ち方になったので、驚いたものです。 私としては、くつろいでいる感じを写真に と思ったのですが・・・ でも、若い人が瞬間的に民族の尊厳を感じさせる反応をするというのは、 素敵なことだなあと、感動的でした。 ヨセフカさんもきっとそうした若い女性の1人だったのでしょうね。 PS ヨセフカさんのことは以前のブログでも紹介させていただきました。 こちらです。 イースターエッグに囲まれたヨセフカさん お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年06月20日 04時52分43秒
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