カテゴリ:つぶやき
ただいま、パソコンのGメールの整理整頓中。最後の担任のとき、卒業生に向けて書いた文章が出てきました。2013年3月1日卒業の生徒たちにむけて・・・。 皆さん、卒業おめでとう。4月からはそれぞれが新しい道を歩み続けることになります。高校生まではほとんど、誰かに頼ることが多かったでしょうが、高校を卒業した時点で、大学生であろうが、専門学校生であろうが、みんなは社会人としてその言動に責任を持たなければいけません。 今、みなさんはどんな気持ちで、4月からの生活を考えていますか?不安と期待の入り混じった複雑な気持ちが正直なところではないでしょうか。 誰も信じてくれないかもしれませんが、私は、高校3年間は実に地味で、口数の少ない生徒でした。部活動に所属せず、親しい友達も多くありませんでした。不安な気持ちの中で、学習していたというのが実情です。今は数学の教師ですが、高校時代は自分よりも格段に数学のできる人がいて、劣等感に苛まれていました。好きな科目は世界史と化学に古典でした。学校行事では、部活動で忙しい人の代わりに文化祭でクラス劇の役者をしました。球技大会はちょっとバドミントンに参加。当時は木のラケットでしたが、わざわざ購入して試合にちょっと出場しました。このほんのわずかな経験は後に、教師になってひとつの線につながっていきました。 私は大学生活を東京で4年間過ごしました。今でも不思議に思うのは、どうして引っ込み思案な私が、誰も知り合いもいない東京で、学生生活を送ったのだろうかということです。地元の大学への入学はまったく考えていませんでした。どこかで、このままの自分ではいけない。そんな気持ちが、東京行きを決意させたのだと思っています。新幹線もなく、東京までは寝台列車で12時間の旅でした。大学4年間はとても充実していました。親友と呼べる仲間もでき、学習に真剣に励むことができました。 大学を卒業してから、教師になり、ちょうど30年が過ぎました。でも、教師として10年間は未熟でとても不安な毎日でした。そんなとき出会ったのが、教師2年目の演劇部。そして、教師10年目に出会ったのがバドミントン部でした。 大学を卒業して教師になってからの私は、いろいろな出会いを経験してきました。教師1年目は学校と家の往復だけの生活で、精神的に不安な毎日でした。そんなとき出会ったのが、むつ市にできたアマチュア劇団「未来半島」という演劇サークルでした。団体職員、バスガイド、歯科衛生士、中学の先生、高校生、と様々な職種の人たちが集まり、ひとつの芝居を作り上げました。学生時代に部活動をしていなかった私にとって、みんなで作り上げることの素晴らしさを教えてくれた場所でした。また、男子だけの演劇部の副顧問になり、脚本を書く正顧問の先生と一緒に2度東北大会に出場しました。 教師10年目に出会ったバドミントン部は、県内で強豪校であった青森北高校でした。県春季大会では団体3位。しかし、高校総体では青森高校と3時間の熱戦の末、敗れてしまいました。その時の彼らの号泣を忘れることはできません。 人生は、必ずどこかで昔の何かにつながっていると私は思っています。それは、人との出会いであり、そして自分の経験です。未熟な経験であっても、それは、後に大きな花を咲かせるのだと思うようになりました。 さあ、皆さん。これからの未来に希望を抱きましょう。不安な時には、旅に出ましょう。人と出会いましょう。教師人生も残すところ10年を切った私ですが、まだまだ現役。どんどん、外に飛び出して、世の中をより良く変えようと行動するつもりです。2月には秋田大学の生徒たちと一緒に学習サークルを浅虫で行いました。8月には京都で全国の先生がたと教育について学ぶ大会に参加します。元気と勇気をもらえる仲間との出会いは、人生をより豊かにしてくれるものです。 これから、人生(たび)に出る皆さん、勇気を持って楽しく半歩のあゆみをしていきましょう。困ったときには、立ち止まっても良いのです。ちょっと後ずさりしても良いのです。でも、自分のこれからを決めるのは自分自身です。皆さんの未来は確実に豊かなものであると信じています。 (よしだ まさひろ)
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Last updated
2021.02.28 15:00:56
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