テーマ:パンを焼こう!(15301)
カテゴリ:手作りパン
昨日からずっと考えててもなかなか思いつかなかったけれど、
朝になって、やっぱり私はあんぱんを作りたいと思った。 私のあんぱんを最後にあげたいと思った。 祖父が他界しました。 97歳のお誕生日にあと2日でした。 大人になってこうしてパンを作るようになって、 何度もおじいちゃんのとこに届けた。 どんなパンも「 おまえのパンはおいしいなあ。お店でもやればいいのに 」と喜んでくれました。 いつも「 おじいちゃーん、パン持ってきたよー 」って行くと 「 おう、おまえのパンか。あんぱんあるか? 」って(笑) 私のあんぱんは、試験のときにもいっぱい練習したので パン生地とあんこにすきまができなくて、 おじいちゃんはそれが気に入ってた。 甘い物好き、あんこ好きのじーさんだったから 50gの生地に50gのあんこのあんぱんが好きだった。 40g-40gにしたら、「 けちったな? 」とすぐばれる(笑) 何人も孫がいるなかで私が一番可愛がってもらいました。 自信をもってそう言いきることができます。 3月に入院して、最初はパンが食べれた。 次に行ったときは、牛乳につけて食べてくれた。 4月は、ゼリーを持っていった。 私の作ったものが食べられたのはそのあたりまでだった。 だけど、最後にあったときも、しっかり手を握ってくれた。 「 ぼくはね、今回はこれでもうだめだからね 」 弱音を吐くのではなく、静かに、私に諭すように言ったのは入院してすぐのころ。 3年くらい前から時々入院してたけど 今回は、入院してから、急に弱っていったように見える。 そしておじいちゃんは 電気がふっと消えるように、静かに旅立って行ったそうだ。 病室にかけつけたとき、眠ってるようだった。 とてもほっとした顔だった。 そしてあんぱんを作った。 試験のときみたいに、とても真剣に作ったよ。 涙が何度もこぼれたよ とっても真剣に作ったので、とっても上手にあんぱんが焼けた。 棺に三つお供えした 「 こんなに一度に食べれーせんわ 」 笑ってるような気がした。 今までありがとう。大好きだったよ。おじいちゃん。 お疲れ様でした。 さよなら。またいつか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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