パンダの奥さん日記

春の風邪が、しつこく長引いている。

春の風。ではなく、

風邪。


熱だけおさまって、昨日は幼稚園行く気で起きてきた、子パンダ。

２階から３階の食卓に移動したとたん

ケホッ、ケホッ、ケホッ・・・

あら、咳が・・・

と、思ったら、止まらないったら、ありゃしない！！！

２０分も３０分も、断続的にゴホゴホ咳き込んで、

あっという間に、ご飯も食べないうちに、８時になっちゃったよ。



わたしは、なすすべもなく

背中をさするだけ。

先週から病院は何度も行ってるけど、先生はいつも


｢そんなにひどい風邪じゃないですよ。　　
　　
　痰がからんで、それで咳が出るんですよ～。｣


っておっしゃるから、ひどくはないのだと思う。

子供は、うまく痰が切れないからね。

鼻水が出ない代わりに、痰がからまってるのが、よくわかる。


｢ぺ～っってできる？出る？｣


と、聞いても、まだ痰が出せない子パンダ。

延々と続く咳。


パンダと目が合い、


｢幼稚園休ませようか・・・？｣


そこへ、見かねたパンダ母が、割り込んできたよ。

鍋に、ご飯を入れて、そこにお水を入れた。


｢お粥なんか作らなくていいよ！｣


と、パンダ。


｢黙ってなさいよ！お粥のじゃないんだから！｣


それで、ピンときた。

まただ。あれだ。

黒魔術だよ、黒魔術！(その１)(その２)

入れてる、入れてる、鍋に、ご飯とキムチと、水・・・ほかにもモロモロ・・・

グツグツグツグツ・・・・

煮てる、煮てる。ほんとに、魔女の鍋みたいだよ～


｢さ！子パンダ、ここに、ぺっぺっぺ！！！って唾入れて！！！｣


やりませんっての。


｢・・・・じゃ、ちょっと、じっとしてて！｣


お決まりの、前髪カットね。

あのさ～、黒魔術なら、髪の毛１本とかでいいんじゃないの？

なんで、そうでっかいハサミで、ジョキジョキ切っちゃうのかなあ。


｢お母さんやめてよ～！！！｣


わたしは夏風邪の時に、２度ほど見てるから、驚かなかったが、

初めて見たパンダは、びびっていた。

あらら、、、子パンダの目にも涙が浮かんでいるよ・・・


｢お母さん、やめてってば～！！！｣


パンダの絶叫と同時に、子パンダがわんわん泣き出した。

あ～あ～・・・

カンベンしてくださいよ。



それから、


｢子パンダは、今サムジェの最後の年だから。｣


後でサムジェ、を辞書で調べたら、


｢三災・・・不吉な星回りのひとつ｣


だって。そういうこと言うこと自体が、不吉だっつーの。

ほんっと、そういう迷信もいい加減にしてほしい。

日本にも、厄年とか、大殺界とかあるけど、まあ、気をつけましょうね、

あんまり派手なことは、しない年にしましょうね、

ってくらいでしょ？

いちいち、風邪が長引いたくらいで、三災とか言われちゃ、気分悪いのよね。



今朝は、パンダもわたしも仕事だから、熱がないなら、幼稚園に行ってもらおうと思っていたので、

子パンダはげまして


｢子パンダ、元気に幼稚園行けるかな？お友達に会いたい？｣


と、その気にさせていたのに、パンダ母が


｢子パンダ、今日も休むんだろ？行きたくないだろ？｣


そういうマイナス暗示、やめてくださいな～。

もう、わたしゃ、子パンダの反対側の耳に、必死で


｢行こうか？行ける？行けるよね？｣


と、ささやき続けていた。

子パンダは


｢行く～～～～｣


よく言った、子パンダ！

パンダ母は、ちょっと不満そうだったが、これで、わたしも授業を休むことなく、出勤できる。




ところが、行く寸前になって、子パンダが、おもちゃの携帯電話を握ったまま登園しようとするので

わたしが取り上げようとすると、パンダ母


｢いいじゃないか！ほっときなさいよ。

　子パンダ！先生に見つからないように、首から下げて行きなさい。｣


いや、そういう問題じゃないし、見つからないように、ってのが余計わけ悪いし・・・


｢おばあちゃん、いいって言ったもん！｣


むっきぃ～～～～～。

またしても、ハブとマングースの睨み合いなのか？！


｢あのさ、子パンダ。

　おうちにはおうちの、幼稚園には幼稚園の決まりや約束があるでしょ？

　子パンダ、幼稚園が好きなら、幼稚園の約束守らないとね。

　それとも、よその幼稚園行くつもり？｣


首振る子パンダ。


｢じゃ、携帯、お母さんが預かっとくよ。｣


首から携帯をはずす子パンダ。

よかった～～～～～＾＾

また大泣きして、幼稚園行かない～～～って言い出したら、アウトだもんねえ。




帰ってきて、子パンダがまたグズグズだったら、どうしようか、とちょっと心配したけど、

熱もなく、咳もだいぶおさまっていて、ほっとした。

それも束の間、

わたしが、来週は中間試験があるから、火曜日にソウルに行く、

と、カレンダーをながめながら話すと、パンダ母。


｢あら～、２４日は子パンダ、お誕生日だねえ。あたしゃね、

　４人の子供みんな、１０歳までずっと、ひとりひとりに、

　誕生日来るたびに、よもぎやらきなこのお餅準備してたんだよ。

　子パンダにも、そうしてやりたかったんだけど、ほら、外国にいただろ？

　でも、今年は韓国にいるんだから、だ～んと、餅作って・・・

　どうしようかねえ・・・

　じゃあ、昼のおやつの時間に、幼稚園に持っていくか？！

　子パンダ、幼稚園でお誕生会やってくれるのかい？｣


お誕生会は、月ごとに合同だから、当日にお誕生会はないんだよね。


｢幼稚園でお餅準備してくれない、ってんなら、しかたないじゃないか。

　うちから、みんなの分も作って、持っていくよ！！！｣


・・・今どき、園児が誕生日だからって、餅なんか準備する幼稚園があるかいな？

ケーキや果物ならともかくさ～。

え？そんで、持っていくんですか？

３０人分とか４歳児６０人分とかの、餅？子パンダのお誕生祝いに？？？


｢あ、あの～、お義母さん。。。うちだけ、そんな風に、誕生日だから、ってお餅持ってったら、

　他の子のお母さん方も、うちもやらないといけないかしら？

　って負担に思うと思うんですけど～。｣


｢いいんだよ！

おばあちゃんがやりたい、ってだけなんです！！
　
　って言えば！！｣


は～、もう好きにしてください。

パンダ～～～！！！

早く帰ってきて、ちょっと、ガツンと言ってやってください！！！！！