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テーマ:休日の過ごし方(2491)
カテゴリ:里帰り
実家に着いた翌朝、パンダには
「もう韓国には帰りたくない!!!」 と宣言し、せっかくの里帰りだというのに、何日間かは悶々としていた。 パンダもさすがに今回はまずいと思ったのか、 今回わたしが日本に滞在している間に、なんと4回もあれこれ小包を送って寄越した。 子パンダへのクリスマスプレゼント、 食材やお菓子、海苔・・・ どかんと届くたびに、兄が切なそうに 「可哀相にパンダさん・・・早く帰ってやれよ~。」 しかし実際のところ、パンダと電話していても、早く帰りたいとも、家が恋しいとも思わず、 わたしはのんびりとクリスマスを過ごし、お正月を楽しんだ。 パンダからは 「1月に帰ってきても寒いだけだから、2月になってから戻ればいいよ。」 とまで言ってもらった。 いくら実家とはいえ、もう兄たちの代になって何年も経つのに、 わたしや子パンダがずうずうしく長居するのも申し訳ない。 けれど、実家の兄嫁さんはほんとにいつも嫌な顔せずに迎えてくれて、 帰ったら子パンダの可愛いお箸とか歯ブラシもちゃんと用意しててくれる。 あ~~~、兄嫁さんの爪の垢もらうの忘れちゃったわ・・・ そうそう、何年かぶりに大晦日に紅白を見たんだけど、 兄嫁さんと盛り上がったのが、 ●すぎもとまさと“吾亦紅”CD(2007/2/21) 話題になっていたけど、聞くのは初めてで、兄嫁さんとふんふんと聞いていたのよ。 「あ~、亡くなったお母さんを歌った歌なんやね~。」 「忙しくて田舎にもなかなか帰れなかったんだね~。」 「そりゃ働き盛りの中高年にはうける歌かもね~。」 そして歌は2番。 テロップももちろん2番の歌詞。 ♪親のことなど 気遣う暇に 後で恥じない 自分を生きろ あなたの あなたの 形見の言葉 守れた 試しさえ ないけど あなたに あなたに 威張ってみたい ♪♪♪ 来月で 俺 離婚するんだよ え?! 今、何とおっしゃいましたか?! 「・・・・今、オレ離婚するんだよ、って言ったよね?!」 「言った、言った!!」 「ちょっと、あんまりじゃない?お墓に報告?」 「来月、娘が嫁にいくんだ、とか。。」 「来月、定年退職するんだ、とか。。。」 「なんかそういうのだと思ったよね~~~!」 「離婚するんだよ、か~~~~・・・」 と、わたしが帰国するまで、事あるたびに思い出され、 姐さんと爆笑するのだった。。。 さて、わたしの実家は、特になにもない小さな町なので、 車がないとずっとお留守番ということになる。 週に一度バスが出て、町の温泉に行って、 お年寄りと一緒にのんびりお湯につかって、 ちらちら降る雪を眺めながら、ぼーっとしたり、 お弁当食べながら、お昼のドラマの最終回に涙したりしていた。 お隣のおばあちゃんはもう90になるというのに、 お肌にはハリがあって、まつげは長くカールしていて、 ものすごい美人だ。 子パンダが生まれたときも、しょっちゅう顔を見に来てくれて、 「子パンダさん。子パンダさん。。。 名前忘れないように、紙に書いたのを貼ってあるのよ。」 とにっこり。 そのおばあちゃんが、編んでくれた草履。 草履はいて、ちゃんちゃんこ着てってのが、 子パンダにほんとに似合ってた。 内心、いいなあ、あんな草履~ とうらやましがっていたら、帰国する何日か前になって、またおばあちゃんが 「編んでみたわ~~~」 と、わたしの分も編んでくれて、何よりのお土産になった。 子パンダはずっと従兄弟のテカちゃんたちに遊んでもらってて、 よく可愛がってもらってた。 母は 「あ~~~子パンダがいると、ず~っと3ばっかり!!!」 とチャンネル争いを端から放棄していた。 のんびりと一緒に飲むコーヒーは毎日美味しかった。 今回、兄も優しかった。 帰国前日にはお寿司も買ってきてくれた。 が、車から降りると同時にお皿をひっくり返し、 冷静な兄には珍しく、めっちゃうろたえていた。 毎日、のんびりと、散歩したり、ケーキ焼いたり、 雪遊びしたり、友達とお茶したり、 長かったけど、あっという間だったな。 帰る日を日曜日に決めていたので、 空港までは兄が送ってくれた。 模試で登校した姪っ子以外、みんな見送りに来てくれた。 空港に着いて、足りないお土産を買ったり、 足のマッサージ体験したり、って、とこまではいいんだけど、 だんだん時間が迫ってきて、まだ時間もあるのに、 心配する母に 「もうそろそろ行ったら?」 とせかされて、 最後にセキュリティチェックのとこくぐって、 バイバイ~~~と手を振るときに、ぶわ~っと寂しくなってくる。 そして、とどめが、 機内に座ってから見える、小さな空港の展望台にずらっと並んでいる家族の姿だ。 「わ~、子パンダ、みんな見えるね。手振ってるね、きっと。」 「バイバイ~~~また来るね~~~。」 現金なもので、離陸してしまえば、なんともないのだけどね。 最後の最後の場面で、泣く。 いつも浮かぶのは、エルトン・ジョンの『ダニエル』 ♪ダニエルは今夜、飛行機で旅立ちます スペインに向かう飛行機のテールライトと さよならと手を振るダニエルが見えます ああ、でも、ダニエルのように見えるのは 私の目が涙で曇っているからかもしれません ソウルの空港の出口を出ると、 久しぶりに会うパンダが迎えに来てくれていた。 髪型が変わったわたしと子パンダに、すぐには気づかず、 きょとんとしていた。 実家に電話をすると、テカちゃんが出た。 「色々とありがとうね、ほんとに。 展望台にみんながいたの見えたよ。 こっちから手を振ったけど、わからんかったよね。ははは。」 するとテカちゃん。 「え~~~~? ぼくら、今日は上らんかったよ~。」 え?! 今、何とおっしゃいましたか?! ♪さよならと手を振るダニエルが見えます ああ、でも、ダニエルのように見えるのは 私の目が涙で曇っているからかもしれません ダニエルじゃないんだって~~っ!!!!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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