|
カテゴリ:オフ会
パンダ夫婦には2年前の夏の終わりに出会った友達がいる。
うちの近所でカフェをやってて、ご主人はパンダの同級生。 カフェ男さんと呼ばせてもらうよ。 カフェの奥さんカフェ子さんは、初めて会った日からなんとなく私と気が合って 韓国アジュンマっぽくない人で、明るくて気さくな楽しい奥さん。 私が前から気になってた素敵なカフェで、入ってみたかったんだけど 店の門のところに 「毎月15日は作家との出会い」 とか書かれてて、ちょっと敷居が高かったのよ。 一人で入りづらくて、パンダを呼び出して 「ねぇ、あたしとコーヒー飲みたいでしょ?」 と二人でカフェに入ったら、中はもっと素敵で壁や天井、 みんなカフェ男さんの手作りで コーヒーやエスプレッソのマグカップもカフェ男さんが焼いたものだそう。 書額の作品もかけられているので、これにはパンダが反応。 「この作品、どなたのですか?」 カフェ子さんが 「うちの夫のです。」 パンダ 「お名前はなんとおっしゃるのですか?」 「〇〇〇ですが。」 するとパンダ 「同姓同名の友人がいます。」 韓国はキムさん、パクさん、わんさかいるから同姓同名もわんさかいるからね~ カフェ子さんがパンダに 「ほんとですか?何年生まれですか?」 パンダが答えるとカフェ子さんは大喜びして 「ちょっと、ちょっと~今、カフェにあなたのお友達がいらしてるわよ~」 とカフェ男さんに電話。 カフェ男さんとパンダは電話で再会し、 その翌日、カフェで30年ぶりに再会。 というのが2年前。 あれからほぼ週5でカフェに通うパンダ夫婦。 後で知ったのだけど、カフェ男さんは市内に住んでる芸術、工芸、文芸・・・ 色んな地元の作家さんたちを掘り起こしたり、一般市民に知ってもらえる場を 作りたくてこのカフェを開いたそう。 2階はギャラリー。 この2年、カフェ男さんが企画した行事にパンダ夫婦が参加することも増え、 それらを通じて知り合った人も増えた。 さて、ここまでが前置きね。 いつものようにカフェ男さんの企画に興味を示した〇〇センターの所長さん。 市民のためにいつも一生懸命なんだけど、お役所の人が考え出すことと 市民が望むことにはギャップがあることがしばしばで コーヒー飲みながらカフェ男さんに意見や提言を求めることもある。 この日の夜はカフェではなく、お刺身屋さんだった。 パンダ夫婦が合流した時にはすでに刺身はほとんどなくなっていて 所長さんがエビを追加してくれた。 所長さんの下で働いている課長さんと青年職員も一緒だった。 なんかの話からか、 所長さんがかつて自分の知り合いをカフェ男さんに紹介した時の話になり、 「あの時はひやひやしたわ~」 と言うので詳しく聞いてみたら、その知り合いという人がちょっと堅気ではなく つまり、その...八九三の親分さんだったらしい。 なぜ〇〇センターの所長さんが八九三と知り合いなのかはわからないし カフェ男さんに紹介しようとしたのかもわからないが その初対面の場でカフェ男さんはとてもふざけていたそうだ。 カフェ男さんはしっかり者だし良い人なんだけど、 なんだろう、恥ずかしがりなのかな、ふざけてるのだよ。 それで八九三さんがわなわなとこぶしを震わせていたのを所長さんが見て 青くなったそう。 その話を酔った所長さんは10回くらい繰り返すので 3回目くらいからは怖くもなんともなくなってしまった。 そして 「呼んじゃおうか?!!」 と八九三さんを携帯で呼び出した。 10分ほどして八九三(以下、八さん)はやってきた。 所長さんが 「小柄でね、すごくかわいいんだよ」 と話していた通り八さんの見た目は怖くはなかった。 どちらかというと吉本新喜劇に出てくるキャラっぽい。 一通り挨拶が終わるとがやがやとみんなが 「ちょっと芸能人の誰かに似てる~」 「え~絵描きって感じじゃない~?」 と好きなことを言い出した。 パンダが 「漫画に出てくるキャラで・・・えっと・・・えっと・・・」 と言うので、私は少しだけ焦ったが他の人たちがそれに応えて 「銀河鉄道999に出てくる人!」 (え?鉄郎?似てないよ??) 「そうだ、そうだ、999だ」 「車掌!車掌だ!!!!!」 おいおい、人ですらないよ・・・ 失礼だろ~~~~~ 似てるし~~~~~ カフェ男さんが 「その節は失礼いたしました。」 みたいなことを言い、 カフェにも遊びに来てくださいと言うと 八さんは 「場所はどこ?」 と聞いた。すかさずカフェ子が 「警察署交差点!警察!P警察ご存知?」 八さんが頭を抱えうつむいたのを私は見た。 「P警察ご存知でしょ?そこの交差点から少し行ったとこです。」 八さんが苦笑いを浮かべながら 「そんな…警察、警察って連呼しなくても…」 とつぶやく八さん。 鬼門なんだな、警察。 カフェ子最強。 続いて 「先生はどういったお仕事を?」 と八さんがパンダに尋ねた。 「あ~篆刻やってるんですよ、ハンコ彫ってるの。」 とカフェ男さんが答え、続けた。 「オレと同級生なんですよ。」 「え?」 と八さんが少し驚いた様子で 「私よりも年下なんですか?ああ、それはよかった。 年上の方だと思ってちょっと緊張してしまいした。」 と言い、 「なんだか尊敬したくなる雰囲気をお持ちですね。まあ、一杯。」 とパンダに注いでくれた。 確かにパンダよりも八さんのほうが若々しく見える。 それから主に芸術や工芸の話をしていて、 八さんが結構な物知りだということに私は気づいた。 するとまたカフェ子が 「色んなことよくご存知ですねぇ~」 とほめた。 褒め言葉だったのだ、一応。 しかし八さんは少し戸惑ったように 「いや・・・読書する時間はいっぱいありましたから・・・」 と小声でつぶやいた。 読書三昧か~ 読書だけじゃないよね、適当に運動したり、木工やったりも? パンダの隣の青年がお酒注ぐのに、いちいち正座になっちゃって その度に八さんが 「足を崩しなさいよ。」 青年は「はい」と返事をするものの、あぐらではなく女座りになってて それがめちゃくちゃ可笑しかった。 青年が女座りになると八さんが 「骨盤悪くするよ!」 とツッコみ、しまいには青年は「骨盤」と呼ばれてて これもツボった。 八さんが最後に、今日会えた記念に、とみんなに酒を注いでくれたので 飲まないわけにはいかなくなり、その場の全員が盃を交わしお開きとなった。 帰りは代行を呼び、私の隣でカフェ男が 「さっきのあの場面で警察、警察ってのは無いよな~」 と言うと、カフェ子は 「八九三だと知らないフリしてあげるのも、市民の優しさだと思う。」 と主張した。 「知ってて言わないでおくのが優しさだよ。 警察ってのはやっぱりトラウマだと思う。」 と答えるカフェ男さん。 その後プチっと夫婦喧嘩になっていたが、 二人とも八さんに気を遣っているということに変わりはなく... 久しぶりに夜中までダラダラ飲んで 帰ったら急に疲れが出た。 八さんは店で代行呼んでる間に いつの間にか消えていた。 なんとなく八さんも疲れたのではないかなーなんて思った週の真ん中。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|