<特集>あなたの香りが“凶器”に 柔軟剤も原因に? 増える「化学物質過敏症」
転載-----------<特集>あなたの香りが“凶器”に 柔軟剤も原因に? 増える「化学物質過敏症」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200213-00010001-stv-hok&p=1北海道帯広市内でレストランを営む田頭さん夫婦。店の前には注意書きが。香りによる健康被害=「香害」への理解を求めています。その理由は妻が5年前突然、体調を崩す日が続くようになったためです。(田頭さん)「咳が止まらない、呼吸がしづらい、のどがはれている感じ。しゃがみこむ」一時は店を閉めるほど症状が悪化。病院での診断は、化学物質過敏症の疑いでした。原因は来店客の衣服から漂う香りです。(田頭さん)「香水ですか?コロンですか?ってきけるお客さんだったからきいてみたんですけど、柔軟剤なんですっていわれて」<特集>あなたの香りが“凶器”に 柔軟剤も原因に? 増える「化学物質過敏症」旭川医大の小島医師「ある日突然誰もが化学物質過敏症になる可能性がある」原因不明、特効薬なし 増える「柔軟剤で」化学物質過敏症は、空気中のわずかな化学物質に反応し、体調不良を起こす病気です。旭川医科大学病院では道内で唯一化学物質過敏症の専門外来を月に一回、開いています。化学物質過敏症は、まだ分からないことが多く特効薬もありません。(旭川医大 小島医師)「体内の化学物質が一定量を超えると病気を発症すると考えられるのである日突然誰もが化学物質過敏症になる可能性がある」たばこの煙や化粧品など体調不良を訴える原因は様々です。この10年で増えたのが洗濯物に使われる柔軟剤の香りです。科学的には分かっていないものの国民生活センターへの相談は2013年に300件を超え2018年も134件寄せられています。<特集>あなたの香りが“凶器”に 柔軟剤も原因に? 増える「化学物質過敏症」小学4年生の女の子は柔軟剤がきっかけで発症みんなと一緒に勉強したい小4女児 柔軟剤や洗剤の匂いに反応札幌の小学4年の女の子も柔軟剤がきっかけで発症しました。クラス替えを機に去年6月から学校に通えなくなったといいます。(母親)「学校で柔軟剤や洗剤の匂いに反応するようになって。頭を痛がって吐き気をして1時間何もできない状況で救急車を呼んで」現在は週に3回、クラスメイトとは別に1人で授業を受けています。(女の子)「みんなと一緒に勉強がしたい」<特集>あなたの香りが“凶器”に 柔軟剤も原因に? 増える「化学物質過敏症」柔軟剤の香りに関する相談件数(国民生活センター調べ)“目に砂鉄”“のどがやけど”耐え難い痛み誤解・偏見 苦悩訴える札幌市の大川さんです。職場での受動喫煙がきっかけで化学物質過敏症を発症しました。(大川さん)「目に砂鉄が入ったような痛みやのどがやけどしたような痛みとか。全身の筋肉や関節が痛くなって歩けなくなって」自分のように辛いを思いをする人を増やしたくない。大川さんは1年ほど前から化学物質過敏症を理解してもらう活動を始めました。勉強会などに講師として参加し、病気の認知度が低く誤解や偏見が多い苦悩を訴えました。(大川さん)「香りが苦手なのではなく成分に反応して体調が悪くなるので神経質とか性格や好き嫌いの問題ではないことをわかってほしい」「柔軟剤は?」客に質問 売上げ減も健康守る客の理解も進む帯広市内の田頭さんのレストランです。田頭さんが再び体調不調にならないようお客さんを一部制限しています。娘さんが協力を呼びかけます。(娘さん)「香害防止に取り組んでいて、香りの強い柔軟剤や抗菌消臭などの洗剤で洗濯していませんか?」(男性客)「大丈夫です」しかし、中には帰ってしまう客もいるといいます。売り上げは減りましたが田頭さんが体調を崩すことはほぼなくなりした。店の取り組みに共感する人も増えています。(客)「匂いがあると食事の味覚がわからなくなるし…せっかくの食事も楽しめなくなると思う」何気なくつけた香りが他の人に影響を与えていることをわかってほしいと訴えます。(田頭さん)「健康被害を与える恐ろしさ。人生もくるってしまう、仕事もできなくなってしまう、身近なものでなってしまうことを知ってもらいたい」