ひょっとして、宮部みゆきが書きたかったテーマは理不尽とか不条理?
家柄の違いから結ばれない渡部と琴江、身分の違いから同様に結ばれない宇佐と啓一郎、
そして、「ほう」と「加賀様」も自分に責任がないことで人生を翻弄される…。
時代劇の体裁を取っているけど、現代にも通じるような気がとてもしました。
「加賀様」と「ほう」の心の交流が、いい感じ。
妻と娘に、「泣くよ」と言われてましたが、案の定、最後は「うっ…」。
重い話なのに、読後感が嫌じゃない、相変わらず宮部みゆきは上手だなぁ~。
きょうの一枚は「丸海藩」名産の魚の工芸品、嘘です。