今日の1冊は宮部みゆきの「あかんべえ」、料理屋「ふね屋」の一人娘「おりんちゃん」が主人公です。
奉公先の旦那さんの力添えもあって料理屋を始めた「おりんちゃん」の両親、ところが「ふね屋」には怪しい先住者たちが…。
色男の武士、艶やかなお姐さん、按摩の上手なお坊さん、乱れ髪の恐ろしい浪人、そして「おりんちゃん」と同じ年頃の「あかんべえ」ばかりしている女の子の五人の亡者たちです。
ほとんどの人たちには見えない(理由があって一人なら見える人もいますが)この「お化けさん」たち、でも「おりんちゃん」には、ぜんぶ姿が見えてしまいます。
そして、その「お化けさん」たちと「おりんちゃん」の交流が、事件を解決へと…。
「痛快人情ホラー」とでも呼べば良いのでしょうか、相変わらず、読後感の良い宮部ワールドでした。
きょうの一枚は写っちゃったかもしれない“なにか”、たぶん飛行機でしょうけど。