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電話がなるとビクッとする私。
仲の良い友達なんかはメールがほとんどだが・・・ 備え付けの電話にかかるのは子どもの学校関係か・・・・ 変な勧誘。 かかってきた表示をみてギョッとするのが私の実家からの電話。 母だ・・・・ 私の母はそうとうのかわりものである。 恐ろしいのはその事実に自分が気づいていないこと。 とにかく疑い深く、人を信用しない。 そして自分が不幸せなのは全部他人が悪いように言うのである。 母はかなり小さい人だ。 140センチないから、そのことでかなり卑屈になってしまった。 「私が小さいから、人はバカにするんだ!!」 小さい頃から何度もその言葉は聞いた。 小さくたって障害があったって立派な人はたくさんいる! ものすごい思いこみである。 少々自信があるのは顔が良いということ。 それほどでもありませんって~。 それだけが自分の自信なのであろう。 そのことにも嫌悪してしまう。 偏った見方しか出来ない母に育てられた私もなかなかの子だった。 まず素直ではない。 やたら疑い深く、かわいげのない子であった。 人を見たら泥棒と思え! そんな母は日本にいながらも海外生活をしている日本人よりも警戒心が強かった。 思えば母の不満しか聞いたことがなかった。 父はものすごいお人好しである。 外面がいいというのもあって、困っている人があれば出来るだけ助けてあげていた。 お金のことではそうもいかないが・・・ 大工をしていたので、ちょこっとしたこともタダで修理なんてこともざらにあった。 そうなると母はあまりおもしろくないらしい。 すぐに変にかんぐるのだ。 それでその家の人を良く思わなくなってトラブル・・・とまではいかなくても気まずい関係になってしまう。 子どもの頃は父親が悪いと思っていた。 母からそう言われていたから。 しかし今となっては、あの性格の母ではよく父親が耐えてきたと思うのだ。 父は酔っぱらうと母に暴力をふるった。 小さい時はそんな父が鬼のように思えたが、今ならわかる。 言っても分からない人間には、そうもしたくなる。 とにかく何でも人が悪いという母。 親の決めた結婚で顔も知らない人に嫁いだ。 来てみれば、家は貧しいし夫となった人は病弱。 それでいて真面目に働かない。 そんな親を恨むのだと。 もし、近所の○○さんと結婚していたら今頃幸せになっていたろう・・・ とんでもない! 母には幸せなことが分かっていない。 なぜ不幸探しばかりするのか? そんな母にあきれるが言っても 「お前にはわからない!」 言うのも疲れてしまう。 そう言う性格なので友達といえる人もいない。 そして私にかかってくる電話の内容は 「病院で検査したけど再検査だ。癌なら言ってくれよ!」 「父ちゃんが、近所の誰々といい仲になっている・・」 はいはい・・・ またですか? あんまり内容には期待もしない。 検査は毎月のようにしている。 母には行くところもないので病院が安らげるのであろう。 そこにいる人と話をする。 何度か話しをしているうちに、きっとこの人は変?! そう思われているのだろう。 そこで仲良くなる友達なんて稀だと思う。 父親の浮気騒動は昔から聞かされた。 何が浮気なのだ?! 近所のおばちゃんを車に乗せているだけのことで・・・ あんたが毎日遊び歩いていて父親の車に乗らないから別に人を乗せてもいいではないか。 そんなに嫌なら毎日、愛する夫の側にいれないいじゃないか~。 もう何も言いたくない。 素直に受け入れもしない。 人を憎んだり、自分が不幸だと考える根性が嫌なのである。 一時は怪我をして一生歩けなくなるかもしれない! そう思いながら受けた手術。 めでたく元通りに歩けるようにもなって幸せに感じられないのか・・・ 孫もいて・・・ それなりに元気にやっていて・・・ でも母の不満はとどまるところ知らず。 そして今日も電話がなった。 「△△が大腸癌で東京の病院に入院したって・・・」 それは母の甥っこ。私の1歳上のいとこである。 母の妹の次男。 「ウソでしょ?」 「本当だよ・・・○○さんから電話できいたんだよ。」 ○○さんというの母と母の妹の幼なじみである。 なんでそんな大事な話が実の妹から聞かされないのか・・・・ 「私に言うなって口止めされていたんだって。」 母は妹にまでけむたがられているようだ。 「お前が病院に行かせなかったからだ!」 きっと、そんなようなことを言われると思ったのであろう。 今さら言っても仕方のないことを言う。 母はよく、その○○さんから妹の情報を得ている。 表面的には仲は悪いようには見えない。 ややこしくなるので叔母があわせているのだ。 その従兄弟はこの夏、偶然にも会った。 20年ぶりくらいに・・・・ あんなに元気そうだったのに・・・ 信じられない。 どこまで情報が本当かはわからないが、手遅れだという。 本当にそうなのか確かめる術もない。 伝言ゲームのようにそれがまちがっていてほしいものである。 普通なら相談すべき姉なのに・・・・ なんだか寂しい人に思えてならない。 考え方ひとつで人生は明るくなるのにね。 そのことに気がつかない母を不憫に思ってしまう。 私に立派なお婿さんが来てくれて、孫も出来て・・・ 自分の足でしっかり歩いている。 夫もなんとか元気でやっている。 それでも母には納得のいかない人生だと言われてしまうと虚しくなる。 あなたは幸せな人なのよ。 何度も命を助けられ、生きぬいて来た母。 どうして分からないのか。 そのたびに「死にたくない!」そう思っているのは・・・ 自分が幸せだからだろう。 母のような悲観的な考え方では病気には好かれるかもしれない。 昔は腹もたったが、今は同情するのみである。 不幸探しをやめて幸せ探しをしてほしいものである。 70数年そんなふうにやってきて今さら変わることは不可能に近いと思う。 せめて自分は・・・ そう思えてしまうのだ。 真面目ではある。 私に手をあげたことはいちどもない。 それはすごいと思った。 何気なくごつんと私も子どもにやってしまうから・・・ そのことはえらかったと思う。 私を生かしておいてくれたことに感謝だな。 育ててもらった恩もある。 どんな母でもまちがいなく自分の母である。 見守っていくしかないであろう。 今はいとこが心配である。 とても優しい子だ。誰からも頼りにされていた。 子どもはまだ保育園児。 元気になってほしいと願うばかりである。 必ずもどってこいよ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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