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ちょっとしたはずみで家を建てることになった我が家。
賃貸派の夫に何がおこった?! 坪単価がもっとも安いであろうと囁かれている某ハウスメーカーで建てている。 「そんなんで大丈夫なの?」 ええ~ええ~ お宅は坪単価60万でしたっけ? 夫の同僚は心配してくれる。 一応構造的には大丈夫なんじゃなかろ~か・・・ あまりマイホームに夢があったわけでもないので、チャチャッと決めてしまった。 吹き抜け? 開放感あるよね~ うちは部屋がほしいのでいいです~ ベランダ? 何のために?ああ~見た目にいいってこと? いりません~ 外壁はこれでお願いします~ え?!それだと追加で何十万? す、すみません。どれだとオプションかからないんですか~? そんな感じですすめてきた家なのでおしゃれからはほど遠い。 もっと夢があってもいいはず・・・・ はやく引っ越したい我が家には家作りを楽しむ予算も時間もなかった。 4月の始めに血迷ってしまい9月の終わりには引き渡しとなっている。 今も毎日大工さんががんばってくれている。 この暑い中、クーラーもきいていない建物で壁をはったり床をはったり・・・ 前から気になっていた大工さん。 職人さんなので寡黙である。 毎日のように顔をだしているうちに段々うち解けてくれて会話も弾むようになった。 私よりも若いかも・・・ 棟梁にしては若い?! いや、童顔なだけかも・・・ 「Aさんって、私よりもお若いかもしれませんね~?」 「いやぁ・・・私の方が上だと思うけど・・・」 完璧、探り合い。 夫は自分たちと同じ世代かもしれないと言っていたが・・・ こればかりは聞いてみないとわからない。 「でも・・・お子さん、小さいから若いでしょう?」とAさん。 「あ~、私は同年代の人と比べれば子どもは小さい方ですよ。」 Aさん、どういう反応を示して良いのやらという感じ。 そもそも私の年齢などどうでもいい話だろうけど。 「何年生まれですか?」 ズバリ、聞くな~、Aさん!! 一応、私、女性ですが・・・?! 「○○年生まれです。」とはっきり答えた私。はじらうのも面倒くさい。 「え?おんなじだ~!!」 やっぱりか・・・ 親近感をもったのかそれからは何でも話してくれるようになった。 やっぱり大工さんとのコミュニケーションは大事だよなぁ・・・ 話しをしているときに一度、ハウスメーカーの公務課の人がやってきた。 「あんまり大工さんを脅さないでくださいね~!」 失敬な!! 私が脅すのはあなたくらいですよ! まったくうちは舐められているのか?! そう思うときが多々ある。 確かにうちはお金がないからね~ たいしたお客ではないかもしれないが・・・ ま、営業にしても公務課の人にしても気楽な感じではあるけど。 とにかく最近、忙しそうにしているので大丈夫か~?! そう思うことがある。 こんなにバタバタたてて、あとでクレームの山だったりしてね・・・ そもそもうちは今のアパートから早急に引っ越すことが目的だった。 そのためには今りも広い一軒家の貸し家希望だった。 これがいざ借りようとすると・・・ 家族から何が気に入らないとクレームがはいる。 そもそも一目で気に入るなら誰も貸してはくれないって。 昭和の匂いがプンプンする家でもいいかなって思っていたのだが、 それでも子どもの転校なしですませられる物件には巡り逢えなかった。 中古住宅購入も決まりかけたこともあった。 だけど、突然その話しが消えてしまった。 3カ月、必死で探したが気に入った物件なし。 中古住宅だってそんなに安くはない。 10年も住まないうちにきっとリフォームはいるだろう・・・ そうなると、もしかしたら安い建て売り住宅のほうがお得かも?! ってとこから、結局現在に至ったわけである。 うーん。 今も不思議な感じである。 夫の賃貸志向はどこにいってしまったのか・・・?! 結婚してから10数年、ずっと念仏を唱えるように言っていたのに・・・ 公務課のYさん。 「Aさんは9月5日でhossyさんとこのお仕事はおわりますので・・・」 「えっ!そんなに早いんですか?」と私。 「あのぉ~、大工さんをそんなにひきとめないでください。 Aさんも忙しいので・・・」 「Aさん、寂しいですね~!そんなに早いお別れなんですかぁ?」 「はぁ・・・」 Aさん、もう次の仕事に心がいってるな?! まぁ、いいんだけど。 Aさんはこのハウスメーカーさんに登録している。 もしかしたら他とも契約しているのかもしれない。 とにかくここ数週間、ひとりでコツコツ仕事をしてくださった。 日によっては瓦職人さんも来ていたりして賑やかな日もあったが ひとりの日も多かった。 このくそ暑い夏に本当によくやってくれた。 「エアコンがついていたらいいですね~。」 「夏の暑い日は別料金だったらいいですねぇ。あ、私は払えませんけど・・・」 なんてたわいもない私の話をニコニコしながら(半分聞き流し)汗まみれでがんばってくれた。 私の父が大工であったこともあってAさんの姿を父と重ねて見ていることが多かった。 父もこうやって仕事をしてたんだろうなぁ・・・ そう思うと、何かを差し入れしてあげたくなる。 Aさんの仕事を監視しているわけではないが1日でもその仕事をみていたい。 それをやると苦情がでそうなので1日1回の顔出しにとどめているが・・・ 本当に感謝である。 どうか落ちないでくださいよ。 そう祈っている。 「明日は健康診断で私、お休みいただきます。」とAさん。 「どうぞどうぞ・・・ よ~く、診てもらってきてくださいね。」と私。 「うちの仕事が終わるまでは元気でいてくださいね!」 「え~っ!」 やっぱり、どうしても失礼発言がでてしまう。 いやいや・・・ ずっと元気でいてくださいよ。 なんだか出来上がったら寂しい気持になるのでは?! 最近、そんな気がしている。 その過程が楽しいのかもしれない。 そんなはずではなかったんだけどね・・・ 心のどこかでずっと自分の家といえるものが欲しかったのかもしれない。 本当は大工であった父が元気なうちに建てればよかったのだろうが・・・ 皮肉なモノである。 父が病に倒れてこうなるとは・・・ いや、父がそうなったからこそ今があるのかもしれない。 父も楽しみにしてくれている。 Aさんのお父さんは早くに亡くなられていると言っていた。 「今のうちに親孝行してあげてくださいよ。」 そんな言葉をかけてくれた。 本当だ。 説得力あるわ・・・ 親がいるうちにしか出来ないものね。 私への大切なメッセージはいろんなところからでてくる。 そうします。 ありがとう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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