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テーマ:癌(3518)
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昨日、父と会話した。
母に言わせれば・・・ 「変なことばかり言っている。」 というけど・・・ 私に言わせれば母の方が断然おかしいって思う。 父はあの余裕のない母と会話しても最後には、怒られておしまいってのがわかっているのだと思う。 最近では家の中を歩くのを見ていても危なっかしい。 でも頭はしっかりしているように思う。 ピリピリしている母に介護されている父はどんな気持ちだろう。 母は洗濯をしていた。 「婆さんは?」と父が私に聞く。 「洗濯をしているみたい。」 「桃太郎・・・」 「え?!あ~、お婆さんはどこで洗濯したっけ?」と私。 「川で・・・」 「そうだったねぇ~、お爺さんはどこ行ってたっけか?」 「山・・・芝刈りに・・・」 爺ちゃん、自分のことを思い出しちゃったか? 自分は山が好きだったものね。。。 そのうち母が隣の部屋でテレビをみだした。 昨日、畑で仕事をして疲れたと、ブーブー言っていた。 誰もしろとは言ってないのだが・・・ あいかわらず、だ。 こんな人と父は何十年もいたのかぁ・・・ 「爺ちゃん、お疲れさんだったねぇ・・・ よく、あの婆ちゃんのお守りをしてくれた。 私もできないよ・・・ 爺ちゃんは誰にもできない大仕事をひきうけちゃったね。 本当にえらかったよ・・・」 父の頭をなでながら言った。 ほっほという感じで父は笑っていた。 しばらくして口を開いた。 「今、隣の部屋で・・・ こんなことを言ったら・・・・ 大変なことになるぞ・・・」 父が言った。 驚いた! まともじゃないか! 「あの父親は良い人だった・・・」 私の祖父のことだ。 私が2歳くらいの時に山火事で突然亡くなった。 私には祖父の記憶がない。 「どう良い人だった?」と私。 「賢い・・・頭の良い人だった・・・」 「そうらしいね。婆ちゃんとは、えらい違いね!」 また、ほっほと笑う父。 「紙一重って言うから・・・」 私がそう言うと父は言った。 「凶器だ・・・」 言うね~~~! 確かに母はキレたら凶器のようなものだ。 父は病気なのに母を怒らせまいとしてるんだなぁ・・・ 時々お客さんが来ているときに口走ることがある。 なんだか頭はかなりすっきりしているみたいだ。 脚がだるいとうったえる。 もう外には自分で出られないくらい弱った脚。 細い。 私の腕よりも細い腿。 この脚でいっぱい歩いてきたんだよな・・・ 「そうだ。おまえ・・・」 父が何やら言いかけた。 「帰るときに白菜を畑から持って行きなさい・・・」と父。 え?! 「いつ畑に行ったの?」 「・・・昨日かな・・・?」 母に白菜を植えてあるか確認した。 「あるよ。」 「爺ちゃん、最近畑に来た?」 「来ない来ない!」 だよね・・・?!けっこう急な坂道なのだ。 父の脚では無理だ。 母が父の側にいないときには大抵、畑にいる。 だから父が畑にくればわかるはず・・・だよね?! もしや・・・ 幽体離脱しちゃったか~?! もう父は行きたいところに行ってるのではなかろうか・・・ なんだか、そんな気がしてならない。 考え過ぎかな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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