河内のおっさんの部屋

　長めの休憩時間を挟んでの後半は、この日の最終組。仕事時間にも余裕がある。焦らずじっくり丁寧に取り組みたい。カート無しで、すべて歩きプレーというのもここの特徴。にわか『プロ』気分が味わえる。

　２番ホールは日本一の難関コースの中で、さらに一番難しいホール。クリークがうまく配置されていて、確かに難しい。グリーンを少しでも越えたら、またクリーク。３打目のアプローチがこれに捕まってしまった。気迫で寄せ１パットでしのぎ、なんとか難ホールをダブルボギーで逃れた。

　１つ１つ丁寧に攻め、ＯＢは一発も無し。途中、もう１度５アイアンでの２打目をグリーン横のクリークへ奉納。残り１７０ヤード・・・乗る確率は低いのに、つい強引に狙ってしまった。Ｆ師匠に
「無理したらあかん、言うたやろ。」と言われ目が覚めた。

　３ホール残して後半のスコアは３４。残りをボギーペースなら４０台達成だ。これも７番ティーでＦ師匠に言われて気付いた。ご自分の練習ラウンドなのに、僕のスコアまで気を配ってくださり頭が下がる。そういえばマージャンなら、僕が初心者に、逆転条件などを教えてあげたりできるけど、その逆みたいなもんなんかな。上級者と初級者ではプレイ中の余裕が全く違う。
　なんとか、４０台を達成してＦ師匠の教えに報いたい。

７番(PAR5)・・・僕のティーからはかなり短めのロングホール。１打目はドライバーでベストポジションへ。２打目は２オンを狙わずグリーン手前に刻む。ここまでは最高だった。４０ヤードほどの３打目を左へ引っかけ、ドフッとガードバンカーへ・・。あちゃ～、この距離を確実に乗せるか、最悪でも花道へ持っていかないと・・と悔いの残る一打になった。ここからはなんとか４オン、２パットのボギーで逃れた。

８番（PAR3)・・・グリーン以外は比較的易しそうなショートだが、１オンに失敗。グラスバンカーからの２打目も全く寄らず、１０ｍ超のきわめて長いパットが残る。これを３パットしてしまいダブルボギー。前半と同じく１ホール残して４５というスコアになった。

９番（PAR4)・・・打ち上げの短いミドル。ティーショットをアイアンかドライバーで悩んだが、左へ引っかけない限り安全そうだし、パーの可能性を少しでも大きくしたいのでドライバーを選択。パコーン・・イマイチのスイングだったのが自分でもわかる。ひえ～～若干テンプラ＆スライス、ＯＢするほどではないが・・どこへ行くんだ～～？しかし！右側の斜面か岩に当たって、フェアウェイ中央に出てきた。こういうラッキーもゴルフなのかもしれない。
　セカンドは打ち上げ１３０ヤード。絶対届かせようと７アイアンを選択。グリーン左手前がバンカーなので少し右を狙う。バシッ！ええ感触！球はピン方向へ！トトッとボールが跳ねたのが見えた。グリーンに行ってみると、僕の球はピン奥５０ｃｍくらいの所に落ち、転がって５ｍ奥につけていた。ワンクラブ小さくしたのでは届かないし、こんな微妙な調節はできんので上出来も上出来だろう。３打目は寄せることだけに集中して、必死で２パットで沈めパー、念願のゴールデンバレーでの４０台を達成。そのとき、夕焼けの山々が僕を祝福してくれていた。
　Ｆ師匠も「後半ぼろぼろやで。」とか言いながら、最後はバーディーで締めておられた。

　今日は、緊張感の中、一打一打を丁寧にこなしていくことがスコアを大崩れさせないことを学んだラウンドだった。男性４人で行って、一人だけ前から打つのも、また一興と思えるようになった。キャリアが全然違うんやから、落ち込むこともあれへんがな。そんなことより、上手い方と一緒にまわるのは、コースの攻め方などのいい勉強になる。

　前日「行きたくない病」になったことも忘れて、楽しくラウンドを終えることができた。

　ただ、この後授業があるのを忘れてはならない。生徒宅の近所のコンビニに到着したのが授業３０分前。少し眠る。気合で起きて、苦手な高校英語を気迫でこなし、帰り道は本当にいつ眠ってもおかしくない状態だった。誰かと電話でもしていたかったが、相手がいないので大音量でラジオを聴き、頻繁に車線変更し、１００ｋｍの道をなんとか家まで無事走行した。

　週に３回のラウンド、１回のゴルフ観戦をこなした今週。ラウンドの日も全て仕事があり、かなり疲れた。「今夜だけは、練習は勘弁してあげよう・・・」と自らに話しかけた。（了）