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■『琥珀の望遠鏡』上・下
ライラの冒険シリーズ『黄金の羅針盤』『神秘の短剣』に続く第3段、最終章です。 面白いです。奇抜で、猛烈で、強烈な印象を残します。 でも、これが児童文学なのは、大人にはこの物語を読み解くだけのイマジネーションがもう足りないからかも知れません。文章は平易ですが、子供でなければ想像が追いつかない世界かもしれません。ああ、四半世紀前に出会いたかった!! このシリーズ、ニューラインシネマ社で映画化が決定したそうです。『ロード・オブ・ザ・リング』で儲かった分で次の賭けに打って出ましたね? 内容は何を言ってもネタバレになってしまいますが・・・ 誰もがダイモンという自分の分身のような生き物とともに暮らす私たちの住む世界にどことなく似ているけれど全く違う世界に住む、ライラという女の子が主人公。でも、この世界だんだんとバランスを崩して今大変な危機に面しています。 ライラはそんな世界の存亡の鍵を握る少女。 『神秘の短剣』で旅を供にした少年との淡い(?)恋も年老いた胸をきゅんきゅんさせます。「ああ、涙がでちゃう」そんな時代もあったっけなぁ。 ところで、主人公のライラについて、もし、ラピュタの某美少女をちょっとでも想像した方はDeliteして下さい。 ライラはうそつきで乱暴で自分勝手で生意気で手におえない女の子です。少なくとも物語りの始めには。そんなライラの成長と自分探しの物語でもあります。 天使に魔女、ゴースト、海賊、教会、神、鎧熊など、いんですかこんなに何もかも出しちゃってというくらいいろいろな生命体が出てくるこのシリーズですが、今回はとうとう「死」「魂の行き着くところ」などまで出てまいります。 そして・・・「あんた悪者だったじゃん!?」急転直下の展開に目を見張っているうちに、アダムとイブが禁断の果実を・・・!? こんな児童文学があっていいんでしょうか? 全く違う、でもどこかノスタルジックな世界に冒険に行きたい方は是非、『黄金の羅針盤』から読んでください。主人公がちょっと憎たらしくてもそこは我慢我慢!新しい世界への導き手なんですからね^m^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.07.17 00:20:04
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