日本の文学
ボクの電車通勤は読書の時間今、志賀直哉の『暗夜行路』を読んでいます。志賀直哉の短編は高校時代にほぼ読み尽くしました。『暗夜行路』だけ残っていたので、わが読書人生の仕上げのつもりで読んでいます。恥ずかしながら短編の記憶は『城之崎にて』くらい。あとはわすれた。『暗夜行路』は読み始めたとき、内容が自分好みと隔たっていると思いやめようかと思いました。読み始めたのだからと、我慢して読んでいきました。今、前編の終わり近くまで読み進めています。面白くなりました。文章の精緻さ、描写の細かさ景色の描写も、心理の描写も同じように曖昧さがなく精緻を極め純文学の質の高さを思わせます。通俗的な題材なのに哲学的な言葉も飛び出して思わず二度読み。志賀直哉に限らずひと昔前の文学って文章の質が高いと思う。