カテゴリ:読書
狭い家に二家族と一人、計八人。
トイレにも満足に行けず、水も流せず、風呂は交代で行水。 人の気配を感じれば、すべてを休止し、息を殺す。 過酷な環境の中で、14歳の女の子は、大人の様子を観察し、批判し、評価する。 親さえからも心の距離を置く。 精神的独立を求める心の叫び。 地上では来ることはなかった将来への夢と憧れを語る。 ラジオに耳を傾け、戦況に心を弾ませ、戦争の終結を心に描いたが、 夏のある日、音もなくゲシュタポがやってくる。 「アンネの日記」は小中学校の教科書に載っていると聞いたが 日記のすべてが万人向けとは言えない。 少女らしい希望や、苦難に負けない強靱な心を吐露する部分なら 良いのだけれど。 ボクも何回かこの日記をここに引用してきたが 好みにまかせた選択に過ぎない。 捕らえられて強制収容所での最後の7ヶ月の日々 もしアンネが日記を書くことが許されていたら どんなことが書かれるのだろうと、想像する。 死に至らしめられた不当な迫害に直面し ますます精神の自由に憧れ、そこに心を置いていたに違いないと思えるのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021年05月18日 13時00分42秒
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