週刊誌的
このたび、養老孟司著「バカの壁」を人から頂いて、読んだ。新潮社の記者に対面で独白したものを、記者によって文章化されたという断りがあり、なるほど全体が独白調。机上で書いたものではなさそうだ。世界の3分の2を「1神教」が支配している。1神教は1元論で、他人の意見を聞かないから、戦争になる。だから多神教(2元論)こそ、正しい。以上の論理は新聞広告や本の帯に書いてありわかっていたことで、このテーマに関してさらなる掘り下げを期待したが、「これだけ」でがっかりした。あとは脳とか、眠ってばかりいる学生のこととか、団塊の世代に「デモシカ教師」が多いとか、益もないお話の羅列。かつてほかのことで、新聞に載った週刊誌の見出しに惹かれ買いに走って、「ああ、やはり見出しだけで満足すべきだった」と、後悔したことを、思いだした。