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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:お酒と、おいしいもの
バンクーバーの老舗ジャパレス「あき」が今日で閉店しました。入居しているビルの再開発のためということです。
1963年創業ということですから、私が生まれる前です。現在の住所は旧「浪花屋」があった場所で、移転した10数年前から時々行っていました。カウンター席がたくさんあるので、一人ランチにも垣根が低かったのです。ランチの焼き魚定食が私の定番でした。 炉端の焼き魚が食べられる伝統的なスタイルの日本食の店は、昨今ではここだけになってしまっていたのですが、本当に残念です。 ウチの娘はここの「サバの塩焼き」と「銀だらの西京焼き」が大好きだったのですが、これからどこに連れて行けばよいのか? ラーメン屋と居酒屋は次々にオープンするのですが、日本料理店、ジャパレスと呼ばれる、焼き鳥、ざるそば、ぎょうざ、天ぷら、すし、照り焼きというような日本の食卓に並ぶ多種多様な日本料理を一時にオーダーできる店というのは、一つずつ消えていきます。 私がバンクーバーに来た頃は、ダウンタウンに居酒屋ができる前で、食べるのも飲むのもジャパレスに行ったものでした。(その後、Guu の前身であるRaku ができましたが。) 「あき」の閉店は、今日当日になって知ったので開店時間を待ち構えるように電話を掛け、ディナーの予約を入れました。 ディナーの開店時間が5時半でその時間に受け入れてもらえました。古くからあるお店が店じまいをする時はたいてい常連客で予約が埋まっているはずで、半分あきらめていたのにラッキーです。たぶん2時間くらいで私たちのテーブルが空けば次の予約が回せるということなのだと思います。私もレストランに勤めたことがあるので、そういう事情は知っています。 家族でディナーなので、あまり待たずに料理が出てくれば1時間で食事は終わります。 5時半に店に着くと、すでに20人くらい待っていました。 お座敷のお席に案内していただきました。 枝豆、サラダ、焼き魚、やきとり、茶碗蒸し、揚げ物、寿司など、メニューからまんべんなくオーダーしました。ジャパレスらしく、ハチャメチャな取り合わせです。 お店が開くと同時に大忙しの状態だったようですが、料理はぜんぜん待たされずに出てきました。 食事はキッカリ1時間ほどで終わったのですが、なかなかお会計が出てこなかったので店を出るのは7時ごろになってしまいました。早く席を空けてあげたかったのですが...。次の予約まではまだ間があったようで、ぜんぜん急かされることはなくゆったりさせてもらいました。 私たちが早く終われば、この席を3回転させてあげられると思いましたが、そんなにテーブルが回ってしまうと料理が出るのが追いつかなくなるからかもしれませんね。 この店が好きだったもう一つの理由は、ここに来ると誰かしら知り合いに合える同窓会のような場所だったからでもあります。 ワーホリの頃、18年前に働いていたレストランのマネージャーともここのカウンターで隣り合わせたことが数回あります。その度に当時の知人の近況を仕入れたものでした。古い知り合いと、お互い子連れで鉢合わせしたこともあります。顔見知りの他のジャパレスの従業員や、居酒屋のオーナーや、誰かしら知った人に会えたものです。 そういう場所がなくなるということなのです。 そんなにしょっちゅう行っていたわけではないですが、そう考えると重いものがあります。 ここのお店の人たちとの垣根は取り払われないままで、個人的な会話を交わすことはこれまで皆無でした。職人気質というかベラベラしゃべらないタイプの板さんたちでした。会話がなくても、寛げる雰囲気を持っている人たちでした。 今後、どこかのお店で会えるのかしら? (有名な)たか子ママさん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。お疲れ様でした。
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最終更新日
2012.02.17 01:53:02
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