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February 12, 2006
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前回の日記で漢方薬や民間薬の原料になる植物が栽培されている植物園について書いたので、今回は民間療法に関係する話題をとりあげようと思います。

がんと一緒にゆっくりと『がんと一緒にゆっくりと あらゆる療法をさまよって』は、元NHKアナウンサー絵門ゆう子(池田裕子)さんが自身のがんとその治療について書いた本です。

彼女は最初の乳がんが発覚して以来、西洋医学を一切拒否。あらゆる民間療法の間をさまよい、1年後には全身転移に至ってしまいます。
彼女がそれほどまでに西洋医学を拒否したのは、実の母親をやはりがんで亡くした時の体験に基づいています。
それに加えて、最初に乳がんが発覚した病院でのひどい対応がそれに追い討ちをかけたようです。

最近では、患者の意識も高く、病院でも無闇に薬を出すようなところは以前に較べれば減ってきているとは思います。

私は最近では小児科くらいしか病院に行く機会がないのですが、比較的若い医師の病院では携帯から予約ができるなどの工夫を凝らし、待合室での感染のリスクを抑え、薬の処方は最小限にとどめ、むしろ病気に対する知識を保護者に伝えようとする姿勢が伝わってきます。

しかしながら、依然として古く閉鎖的な体質の病院が数多く存在することも事実なのでしょう。

特に、がんのような重篤な病気にかかり敏感になっている患者の心に向き合おうとせずに踏みにじるような医師によって、絵門さんのように極度の西洋医学不信になってしまうのかもしれません。


西洋医学の全面否定や自然療法主義は、近年続く医療機関の不祥事や医療過誤も拍車をかけて、ある種のブームのようにもなっています。
『人間が本来持っている自己治癒能力を高めて病気を癒す』という基本的な考え方は、医療が本来あるべき姿だと思います。

しかしながら、自然療法には公的な審査機関もなく、そのクオリティはピンからキリなのが実情です。

絵門さんが渡り歩いた自然療法はどれも、客観的に見たら「そんなのオカシイんじゃないの!?」というようなものばかりです。
私達は普段、そういったインチキまがいの療法にひっかかってしまうのは、頭が悪い、くらいに思いがちです。
でも絵門さんは津田塾卒、元NHKアナウンサーという才媛なのです。


彼女はがんが全身に転移し、それまで通っていた複数の自然療法の施設から全て見捨てられ、激痛の果てに入院した聖路加病院で初めて西洋医学の治療を受け入れます。
それは彼女の意見をきちんときき、尊重する、信頼できる医師に出会ったことによります。
絵門さんは、良いと思う自然療法は医師の管理のもとに継続しています。

この本を読んでつくづく思うのは、西洋医学と自然療法は決して対立するものではないはずだということです。

自然療法は長い先人の知恵の積み重ねですが、審査機関もなく、客観的に判断しづらい部分が多くあります。
西洋医学には部分的な批判はあるでしょうが、医学の恩恵を受けて命を長らえた人が数知れずいることは揺るぎのない事実です。

どちらにも過度に偏ることなく、どちらも全面的に否定することなく、治療者と信頼できる関係を築くことがとても大切なのではないでしょうか。


こういった患者の心のうちを赤裸々に綴った本はぜひ多くのお医者さんに読んで欲しいなあと思います。


あと、西洋医学を全面的に否定して自然療法ばかりを賛美するような方にも読んで欲しいかな・・・。

人間が本来もっているパワー=自己治癒能力は決して無敵ではありません。
自然界では、そのパワーが病や怪我に負けた時が寿命です。
その寿命を素直に受け入れる覚悟ができているというのであれば、他人がとやかくいうことではありませんが・・・。


最後に・・・
絵門さんが最初にがんを告知されたのは2000年10月のことですが、絵門さんは今も元気で朝日新聞にコラムを掲載しています。
正直にいうと、私にとってはあまり共感できない部分も多い(性格が合わないのかな)のですが、フルートを習ったり、とにかく前向きな絵門さんと彼女を支える夫の三門さんに敬服します。


---追記--------------

絵門ゆうこさんは2006年4月3日に永眠されました。
ご冥福をお祈りいたします。





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Last updated  February 13, 2006 02:20:20 AM
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