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カテゴリ:コドモの本*絵本
前回に続いてリンドグレーンの話です。
リンドグレーンの作品で日本で一番人気があるのは、やっぱり『長くつ下のピッピ』なのかな。 私も子供の頃、ピッピのお話が大好きで、ずいぶん読み返しました。 人気のある作品というのは国によってかなり差があるようで、ロシアや東欧諸国では『やねの上のカールソン』がダントツ人気だそうです。 日本ではあまり有名な作品ではないので、ちょっと意外な気がします。 大好きなピッピのお話でしたが、正直にいうと私はこの挿絵が嫌いでした・・・。 妙な具合にリアルで、ピッピが全然かわいくない。 本来のピッピに挿絵を描いていたのはイングリッド・ヴァン・ニイマンという女性です。 スウェーデンでピッピのお話と彼女のイラストは分かち難く結びついているそう。 リンドグレーンも彼女の絵を非常に気に入っていて、他国で出版される際もニイマンの挿絵を望んでいたということなのですが、どんな成り行きで日本でそれが実現しなかったんでしょうね。 児童文学を翻訳する場合、挿絵があるのなら挿絵もそのまま使うのが当然だと思うのですが、必ずしもそうではないのが残念です。 『大どろぼうホッツェンプロッツ』や『エルマーのぼうけん』など、絵とお話がしっかりと結びついてその本の魅力を作っている例はたくさんありますよね。 日本では知られていないニイマンのピッピでしたが、2004年に初めて日本でニイマンが描いたピッピが出版されました。 残念ながら、私の読み親しんだお話の『長くつ下のピッピ』ではなくて、絵本『こんにちは、長くつ下のピッピ』です。 スウェーデンで出版されたのが1947年なので、実に57年たっての初お目見えです。 これが超キュート!とっても元気な色使いで、ピッピもごたごた荘もかわいくて。 ピッピのような奇想天外なお話は、リアルな挿絵より、こんな元気なイラストが合っていると思います。 時々図書館で借りていたのですが、最近息子が妙に気に入って、買ってくれとせがまれ、自分も欲しかったので購入してしましました♪ 最後のページには着せ替えがついています! もったいなくて切れないので、カラーコピーして使っています(笑) 今度は絵本ではないほうの『長くつ下のピッピ』もニイマンの挿絵で読んでみたいなあ・・・。 ね、岩波書店さん! 日本でピッピの名前は「ピッピ・ナガクツシタ」。スウェーデン語では「ピッピ・ロンガストルンプ」です。 世界中で読まれているピッピにはこんなにたくさんの名前がついてます♪ デンマーク・・・ピッピ・ラングストランパ イギリス・・・ピッピ・ロングストッキング フランス・・・フィフィ・ブレンダシー ポルトガル・・・ピーパ・メディアスラールガス ブラジル・・・ビビ・メイアーロンガ ウェールズ・・・ピッピ・ホサンヒール ポーランド・・・フィッジャ・ポウトウサンカ (「遊んで、遊んで、遊びました」より引用) 面白い! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 10, 2007 01:03:19 PM
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