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【コラム】女たちの韓日関係 朝鮮日報 2006/10/23
今夏(2006年)、韓国で水害が起きた時、ソウル本社から記事を書くよう指示を受けた。「韓国はちょっとたくさん雨が降るとすぐに水害が起きるが、日本ではどうなのか記事にしろ」ということだった。 東京にいる韓国メディアの特派員たちは「日本はうまくやっているのに、韓国はどうなんだ?」というパターンに慣れている。1960年代に韓国メディアの特派員たちが初めて東京へ来た時から、こうした記事を書いてきたそうだ。 原稿用紙10枚程度の記事を送った。ところが翌日の新聞に記事がない。「注文しておいて、こんなことがあるのか」と、内心うら悲しかったが、その日の午後に胸をなでおろした。日本にも大雨が降り水害が起きた。記者生活15年にして、苦労して書いた記事がボツになったのを喜んだのは、非常に珍しいケースだ。 反対のケースもある。歴史・領土問題が起きた時だ。罵り言葉こそ使わないものの、「野望」「侵略」「忘却」「妄言」など頭の中にある強い表現を総動員して記事を書く。このように激しい表現が飛び交うのを記者たちも好んではいないが、自らそれを合理化したところで「国民感情」には逆らえない。 だから日本は、ある時には「師」のように、またある時には「悪党」のように描かれる。もちろん、その中には反感や競争心理のような、日本に対するとても複雑な韓国の感情が渦巻いている。 韓国の政権はこの感情を「外交カード」として度々利用する。国民の反発を武器に、日本に圧力を加えるのだ。昨年の靖国神社参拝騒動の際もそうだった。韓日首脳会談を中止したのだから、並みの強さの圧力ではない。しかし振り返ってみるとその間、実際には韓日関係にまったく違った世界が開かれていたことに気づく。 首脳会談を中止した前半(2006年)に日本を訪問した韓国人は100万人を越えた。急増の勢いを見せている。反日感情があったというが、昨年前半も2004年に比べ増えていた。よく見てみると、韓国の「日本ラッシュ」は女性が主導していることが分かる。一昨年にピークを迎えた日本女性の「韓流ブーム現象」が、逆に韓国で起きているのではと思うほどの急増ぶりだ。 12月から始まる「年末バーゲンセー ル」を前に、今、東京のブランドショップ各店は韓国からのショッピング客に期待をかけているという。30万ウォン(約3万7000円)の格安ツアーで真夜中に東京に到着し、100万ウォン(約12万4000円)分のブランド品を買いあさる。 ソウルに戻る韓国のショッピング客の情熱は、日本の「韓流オバサマ」顔負けだ。これまで彼女たちにとって起きた変化といえば首脳会談の中止ではなく、100円=1000ウォン台だった円・ウォンレートが700ウォン台へとウォン高になったことだけだ。 日本の外交関係筋は「韓国政府の靖国カードは失敗した」と見ている。このカードが民間交流に悪影響を及ぼした中国と違い、韓国は政府と国民が別々の行動を取ったからだ。このため日本政府が中国との外交関係修復のほうに力を注いだのは逆説的だ。では、戦列を乱した韓国女性に問題があるのだろうか? 「歴史問題の渦中にショッピングをした」と後ろ指を差されなければならないのだろうか? とんでもない。韓日関係は歴史ではなく現実、政治ではなく経済の面で、より早く進歩しているという事実を証明しているだけに過ぎない。韓国の「ショッピングおばさま」も、日本の「韓流オバサマ」も同じだ。女性の韓日関係だ。今や韓国は、日本に対し一喜一憂する時期でも、中国式の歴史カード外交を真似する時期でもない。それだから交流の方向はとても多様化し、民間レベルの韓日関係も非常に成熟している。 東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.17 21:51:02
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