テーマ:韓国!(17279)
カテゴリ:韓国と韓国歴史&韓国語etc..
■韓国フィールド・ワーク(1)~「ナヌムの家」を訪れて~
◎日本軍慰安婦問題に関するフィールド・ワーク 私は06年10月25日から28日にかけて、韓国のソウルに日本軍慰安婦問題についてのフィールド・ワークに出かけました。 きっかけは大学の社会学とジェンダー論の講義でした。講義担当の先生が、日本軍慰安婦問題について研究されており、今回はフィールド・ワークに他大学の学生と同行させていただきました。 ◎今回の報告文を掲載するに当たって Yahoo!ブログでお世話になっている、まったけ様や、ファピー様には、以前から報告文を書きますと伝えていたのですが、今の今まで、なかなか決心が着きませんでした。 韓国でのフィールド・ワークは「衝撃と反省の連続」で、未熟な私には、受け入れるまでに時間がかかったからです。そしてこれは、自分自身の弱さへの反省でもあるのですが、こうしたブログへ掲載することへの「恐れ」や「怖さ」がありました。 正直に申しまして、自分自身の心のどこかにも、日本軍慰安婦問題という重い現実から目を逸らしたいという「臭いものには蓋」的な姿勢があったと反省しています。 また、どうして私自身に、日本軍慰安婦問題を他者に伝えることに対して、このような「恐」や逃げの姿勢が無意識のうちに生まれたのか。についてですが、それはやはり、現在のネット言論にみる極論の蔓延りや「祭り」の実態、そして一部ユーザーによる中傷や誹謗といった行為を、幼かった中学生以来、幾度となく目の当たりにしてきたからだと思います。 自己完成され、強い信念を持って活動されている大人と違い、未熟な思春期の私は、知らず知らずのうちにそのような「恐怖」に、囚われていたのかもしれないと感じています。 けれども、二十歳になった今、社会に関わっていくひとりの人間として、これ以上、自己弁護をして、逃げ続けて良いのだろうか。 そしてstarさんのブログに書かれてある、ひと言メッセージ(「平和の対極にあるのは戦争ではない。無関心である。」)を見る度に、自分がこのまま見てみぬふりを続けることは、平和を目指す人間として、あるまじき行為ではないのだろうか。と罪悪感を感じるようになりました。 以下に掲載する日本軍慰安婦のフィールド・ワーク記事は、政治的イデオロギーや思想に関わりなく、性暴力の犠牲となったハルモニ(ハングルで「おばあさん」という意)たちと直接対話した一学生として、そして自己反省の下で書いた報告文です。 日本軍慰安婦問題について、様々な立場の意見や相違があるという事実は、基本的に私は認識しています。ですから、報告文を書くにあたってそれに関しての私の主義や偏見といったものは、極力排除するように努めました。 ソウル郊外のナムヌの家で、ハルモニと出会い、対話をした、という経験談を報告するまでです。 ◎「ナヌムの家」を訪ねて ソウルからバスで1時間弱、京畿道広州市。 まわりは小高い山に囲まれ、畑や田んぼ、そして犬の鳴き声が聞こえる昭和の日本の原風景を思い出させる、そんな静かな場所に「ナヌムの家」はあった。 ※「ナヌムの家」という名前を始めて聞いた方もいらっしゃると思います。「ナヌムの家」とは、元「従軍慰安婦」として名乗り出た女性たちが共同生活を営んでいる場所です。敷地内には98年に、世界ではじめての軍「慰安婦」の歴史を検証し、記憶するミュージアムである 『日本軍「慰安婦」歴史館』がオープンしました。 詳細については下記のWebサイトをご覧下さい。 http://www.nanum.org/jap/ 「ナヌムの家」に着いた私たちは、歴史館研究員の村山さんの案内を受けました。 (ちなみに村山さんは吉見義明氏の知り合いで、東ティモールでの性暴力に関する研究もされている方です。) 村山さんはまず、「ナヌム」の意味は、分かち合いだということをお話され、 「ナヌムの家」歴史館を創設するに至った経緯を説明して下さいました。 それによると、95年のいわゆる歴史教科書問題を発端に、日本と韓国の市民団体、そしてハルモニたちから、歴史館を作る機運が高まり、広州市の助成金を受けて、歴史館の開設に至ったこと。 またかつては、230人いたハルモニも(告白した方のみ)、現在では120人足らずになっており、言わずに亡くなった被害者は、はるかにもっといるだろう、ということでした。 続いて私たちは、カン徳景(カン・ドクキュン)ハルモニの生涯を描いたビデオを見ました。 カン徳景(カン・ドクキュン)ハルモニは、1997年に68歳で亡くなられた元「慰安婦」。 戦時中は、日本の富山県で、強制労働に従事させられ、日本軍の慰安場では、何度も強姦に遭ったそうです。 戦後は、絵などを描く一方で、証言活動を多くされたハルモニです。 ビデオでは、在韓日本大使館の前で、カン・ドクキュンハルモニが、ジョーン・バエズ(アメリカのフォーク歌手)の「勝利を我等に」という歌を歌っているシーンが、未だに印象に残って忘れられませんでした。 (つづく) ■次回は、近日中に、歴史館の展示から学んだ、慰安婦の生活や実態、 そして性売買の合法化についての報告文を掲載します。 さらにその次は、実際にハルモニと対話をしたので、 その聞き取りメモ書きを掲載する予定です。 ■事実関係については、以下の資料を参考にしました。 <参考文献> ナヌムの家歴史館後援会-編 『ナヌムの家歴史館ハンドブック』 柏書房 2002年 転載元: ★風の旅人Blog~四国の「みち」から世界が変わる~ http://blogs.yahoo.co.jp/fwapy7777/46275439.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.28 01:00:39
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