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ファピーの風の花

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2007.02.20
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英国人から見た韓国 「文化になじむのは苦労したが……」 英国


自己中心主義が少ない生き方 英国人から見た韓国 「文化になじむのは苦労したが……」


 こういう光景は、韓国ではよく見かける(写真はイメージ、ロイター) 私が英国にいたころ、地理上で想像できるのは、東はロシアまで。バイカル湖のすぐ手前で止まっていた。中国は物語に出てくる場所で、韓国と言えば地図で見つけられないほどだった。なので、ソウルで暮らすことになるとはまったく思っていなかった。私にとって外国旅行と言えば、イタリアやフランス、スペインに行くことであり、世界の反対側にではなかった。

 2005年8月に韓国へ到着したとき、私は観光客の中でも、特に「やる気のない」訪問者の1人だったかもしれない。しかし、私には来なくてはならない理由があった。それは私のパートナーが韓国人だからだ。本当はパリやマドリードに行きたかったが、ボーイフレンドに会わないなんて、考えられないことだったのだ。

 当初の予定では1年間の滞在で、それ以上は長くならないはずだった。しかし、ボーイフレンドの故郷が好きになってしまい、もっと長くいたくなった(こういうケースはよくあることだが)。


 個人的なもしくは仕事などの理由で外国に住むようになった場合、その文化そのものへの興味、あるいは「旅行したい気持ち」が盛り上がってやってきた場合に比べて、適応がやや難しいのではないだろうか。

 私は韓国の歴史や韓国語に興味を持ってソウルにやってきた、若い米国人たちが書いたブログを読んだ。同じ思いを持つことができなかった。その代わり、強いホームシックになってしまった。雨と泥にまみれた、英国の田舎道について考えてばかりいた。


 英国にいたころ、私は「韓国の生活に絶対に適応できないよ。韓国での暮らしはあなたには異質すぎる」と言われていた。私もそう思ったが、かつては奇妙で受け入れられないと思ったことが、今では心地よく、なじみあるものに思える。個人主義でプライバシーが重要視される英国と比べて、韓国ではグループとしての幸せがはるかに大きな重要性を持つ。


 韓国では、結婚式や葬式、自分の子供たちの誕生パーティーに職場の全同僚を呼ぶことは、ごく当たり前のことだ。韓国の結婚式では、花嫁や花婿の上司が、カップルが誓いを立てる直前、短いスピーチをするのが珍しくはない。英国人からすると、非常に奇妙な習慣に思える。

 ランチタイムになると、職場の同僚たちは一緒に昼ごはんを食べる。全員が同じもの食べ、同じものを飲む。仕事が終わったら、グループとしての連帯感を維持するために、週に1~2回、食事や飲みに出掛ける。「韓国では、同僚は友人や隣人のようなものだよ」とボーイフレンドの同僚が教えてくれた。

 私はこうした習慣を、かつては奇妙で窒息しそうだと感じたものだ。英国でも同僚同士で付き合いはする。実際、多くの人が工場や会社で結婚相手を見つけたり、友人になったりする。しかし、英国は韓国のような儒教を中心とする国ではないし、仕事仲間を家族に近い存在として扱う考え方はない。

 2006年、私がオーマイニュースで働きだしたとき、このような「韓国式」のやり方が、私の心配事だった。幸いにも、思いやりのある上司が米国のスタッフのように家で勤務することを許可してくれ、文化の違いを気にしないで仕事をすることができた。

 私は、ボーイフレンドが働く会社に、自分のコンピューターを頻繁に持っていき、そこで働く。これができるのも、同僚に対して韓国人が英国人よりも打ち解けた態度で接するからだ。もし英国で、誰かが韓国人のガールフレンドを職場に連れてきたら、同僚たちはとても変な表情をして、厳しいコメントが出るだろう。私は、ボーイフレンドの職場で、人がどのように意思疎通をするのかを見て、韓国の会社生活の良い面を次第に認識するようになった。


 韓国では、職場では誰も「孤独」を感じることはない。1人でいることを感じることはできると思うが、それは決して「孤独」ではない。結婚式や子供の誕生パーティーが開かれるたびに、会社の同僚たちがゲストとして参加し、パーティーはにぎやかで、幸せな場となる。

 英国では働く仲間同士が、ときとして互いをよく知らないこともあり、親族を亡くした場合などこれを隠すので、さまざまな感情障害が起きる。韓国では、同僚たちが葬式に参加するので、隠すのは難しい。

 私は、同僚たちに対する忠誠心や団結力を高めるために、週に2回飲みに出掛ける必要はないと思う。でも、ボーイフレンドの会社の同僚たちを見ると、これが本当に役立っていることが理解できる。

 私は韓国に「閉ざされた心」でやってきた。共同体主義よりも個人主義が優れている、と確信していた。この国は、私がここで説明した以上のたくさんの生き方があることを教えてくれた。グループの幸福に価値を置くことには、大きくプラスに作用すること、自己中心主義を少なくした生き方などを学んだ。

 私はもうすぐ30歳。個人の空間やプライバシーを大切にする英国人の考え方や、何を食べるかくらいは自分で決めるが、譲歩もできると思っている。



クレア・ジョージ 2007-02-16   (オーマイニュース英語版から〔2月1日掲載〕)








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Last updated  2007.02.25 02:39:58
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