3年前を振り返り。
今日は息子の3歳の誕生日。3年前の今日息子は生まれました。その3年前の今日を振り返りちょうど1年前ぐらいにUPした日記を再掲載します。――――――――ここから2008年8月22日の日記――――――――「妊娠出産は、お祭りじゃないんですよ。」皆さん、妊娠出産で、人は死なないと思っていませんか。私のかみさんは、息子の妊娠中に、常位胎盤早期剥離を発症しました。「常位胎盤早期剥離」産科医小児科医ならば、この言葉を聞くだけで顔から血の気が引きます。そして、血の気が引くと同時に、適切な処置を開始しないと、母子共に死んでしまいます。すぐに適切な処置を開始しても、間に合わないこともあります。この常位胎盤早期剥離だけではなく、妊娠出産には常にさまざまな危険が付きまとっています。しかも、それは前兆もなく、突然訪れることがあります。かみさんの場合も突然でした。本当に危険な状態でした。幸い、二命は取り留めましたが。しかしながら、中には、気付いた時点で、どんなに最善を尽くしても。皆さん、妊娠出産でも、人は死ぬことがあるんですよ。妊娠出産は常にさまざまな危険が付きまとう。誰が悪いわけでもないのに、突然どうしようもない事態が訪れることがある。昔は、みんな知っていたことなのに。医療の発展や産科医小児科医の努力による、死の絶対数の減少。妊娠出産情報誌による、軽薄なお祭り騒ぎ。マスコミによる、感情や世論に流された偏った報道。司法・行政・立法に携わる人たちの認識不足によるミスリード。語り部の不在。などにより、こんな大事なことを、みんな忘れてしまったんでしょうね。妊娠出産は常にさまざまな危険が付きまとう。誰が悪いわけでもないのに、突然どうしようもない事態が訪れることがある。生を継ぐ。ということは、本来、他人の助けの及ばない、こんなにも命がけで、厳粛なものなんです。だからこそ、尊いんです。すべての人間が何の憂いもなく手放しで楽しむお祭りとは違うんです。このことを、妊婦さんや、その周りの人たちだけでなく、司法・行政・立法に携わる人たち、マスコミに携わる人たち、その他すべての人たちに知って欲しい。思い出して欲しい。日本の産科医療を崩壊させないために。――――――――ここまで2008年8月22日の日記でした。――――――――そんなことがあっての今日の息子の3歳の誕生日。今でも、ことあるごとに、その日のことを思い出します。頑張ってくれた、かみさん、息子、かかりつけの産科の先生、急きょ駆けつけてくれた4人の先生方、一生、感謝です。ありがとうございます。あ妊娠出産は、お祭りじゃないですけど、誕生日は、お祭りでOKです(笑)。